ラグビー関東大学対抗戦の早稲田大は23日午後2時、東京・国立競技場で慶応大との100回目の定期戦「早慶戦」に臨む。
東京・上井草グラウンドで行われた22日の最終調整。試合登録メンバーの練習を他の部員で見守り、全員で思いを1つにした。
首脳陣だけでなく、学生のスタッフも戦う一員。トレーナーの水島直也(3年=駒場)は「ケガをした選手が活躍しているのを見ると、すごく感動しますし、それがチームにいい影響を与える。みんなが勇気づけられて『僕も頑張ろう』という選手が1人でも増えて、チームの雰囲気を良くしていくのが、僕の役割だと思っています」。支えるスタッフの思いを代弁した。
慶大戦メンバーでは控えSH清水翔大(3年=早実)が、水島にとって思い入れの強い1人だ。夏場に右足の故障があり、秋もB~Cチームでのプレーが続いた。リハビリでは水島とともに患部に負担がかからない重心のかけ方を体に染み込ませ、効率の良い走り方を追求してきた。プライベートでも遊びに出かける同学年の友が国立に立つことは、これ以上ない喜びだ。
水島は都立の駒場高まで野球に打ち込み、トレーナーを目標としたことから、1浪してスポーツ科学部に入学した。父の亮太さんは神奈川・桐蔭学園高から成蹊大に進んだラガーマン。自身はラグビーのプレー経験がないが「全力で大学生活を過ごしたかった。以前から『赤黒のジャージーが格好いい』と感じていました。いざ入ってみたら、トッププレーヤーが集っていて、スタッフの仕事ぶりもすごい。その中で『どうにか価値を提供したい』と思いました」と振り返った。
トレーナーと同時進行で取り組むのが、ボディビルディング。浪人時代に週1度の頻度でウエートトレーニングに励むと「どんどん(自分が)成長していくのが楽しい」と魅了された。
2年時から早稲田大のウエートトレーニングサークル「バーベルクラブ」に入り、2023年7月29日には関東男子ボディビル選手権のジュニアで準優勝。唯一無二の経験は「ラグビーとは全然違う競技に思えるけれど、体を作っていく中で経験したことは、メンタル面を含めて活用できる。体の構造を理解し、効率的な動き、ケガのない動きを、ボディビルでは勉強します。それがトレーナー活動に生きています」という。
悲願の大学日本一を目指し、早慶戦、12月3日の早明戦、全国大学選手権とシーズンは深まっていく。
「今は(トレーナーの)同期が4人いて、それぞれの持ち場で頑張っていて、僕はリハビリ(担当)に専念させてもらっている。これを突き詰めていって、チームの役に立ちたいです」
今季のスローガンは「WASEDA FIRST」。チームを一番に考え、まだ見ぬ景色を追いかける。【松本航】


