【北京=松本航】個人の中立選手(AIN)として出場したアデリア・ペトロシャン(18=ロシア)が、高難度ジャンプを封印して頂点に立った。

ショートプログラム(SP)に続いて、フリーもトップの140・91点。合計209・63点とし、残り5枠を争っていた五輪出場枠を確保した。

4回転やトリプルアクセル(3回転半)の高難度ジャンプは跳ばなかった。最終滑走。冒頭で3回転ルッツ-2回転トーループの連続ジャンプを決めると、7つのジャンプ全てで出来栄え点(GOE)の加点を得た。スピン3つは全て最高のレベル4。レベル3だったステップシークエンスや、3項目全てで10点満点の8点台前半だった演技構成点に伸びしろを残しながらも、SPに続いて、安定した演技を披露した。

五輪本番では22年北京五輪後の女子フィギュア界をけん引してきた坂本花織(シスメックス)や、3月の世界選手権を制したアリサ・リュウ(米国)らトップスケーターのライバルとなり得る存在。今大会は国際スケート連盟(ISU)の方針でミックスゾーンやメダリスト会見での取材機会は用意されておらず、胸中は明かされないまま、大会を終えることになる。

22年からISUはウクライナへの侵攻を続けるロシア、同盟国ベラルーシの選手の競技会参加を認めてこなかった。一方、24年12月には厳格な検査を経て、中立の立場が証明された選手に限り、26年ミラノ・コルティナ五輪の最終予選への出場を認めた。

認められるのはロシアから1人のみとなっており、今回で五輪出場枠を確保したが、AINは団体戦にはエントリーできない。