初出場の児玉美希(25=太平洋建設)は1時間39分53秒の50位で最終種目を締めくくった。身長149センチの小さな体が吹き飛びそうな強風。スタート直後に接触で転倒するアクシデントがあり出遅れた。「前を追っていくことがすごい難しレースだったので、離れる前にしっかり前につけていれば」と悔やんだ。

昨年12月の全日本選手権(北海道・音威子府)で五輪切符を手にした。「4年に1度のあこがれの舞台。しっかり結果を出さなくちゃ」と意気込んでいた。目標に掲げていたリレー8位入賞はかなわず、11位だった。「世界と戦うにはまだまだ力不足だなって思った」と振り返る初五輪だった。

親友と大舞台に臨んだ。土屋正恵(25=弘果ク)とは日大の同期。毎日連絡を取り合う仲だ。離れて練習していても励まし合い、乗り越えてきた。土屋から誕生日プレゼントでもらった大好きなキャラクター「チミー」のぬいぐるみは宝物。寝る時に顔のそばで添い寝させる。北京にも持参した。

挑戦は幕を閉じた。「自分の競技人生においても、とてもかけがえのない時間だった。次に向けて頑張ろうってさらに思えた大会だった」と振り返っていた。【保坂果那】