18年平昌五輪銅メダルの日本(ロコ・ソラーレ=世界ランキング7位)が大会初勝利を挙げた。14年ソチ五輪金メダルのカナダ(同5位)に8-5で競り勝って1勝1敗。スキップ藤沢五月(30)がショット成功率88%を記録し、憧れる相手のレジェンド司令塔ジェニファー・ジョーンズ(47)の66%を上回った。

12日は世界10位デンマーク、4位のROC(ロシア・オリンピック委員会)と戦う。

【カーリング】ロコ・ソラーレ初勝利 第2戦ソチ金の強豪カナダと対戦/ライブ詳細>>

カナダとの戦いを、98年長野五輪スキップ敦賀信人氏がチェックした。

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第7エンド(E)、藤沢のラストショットは100%に近いものだった。ガードの石をかわし、真っすぐ相手のNO・1に当てはじき出した。難しいショットだったが、藤沢の投げ、吉田知のラインコール、吉田夕、鈴木のスイープ。4人でしっかり決めきった。ウエートもコースの幅もぴったりだった。

前半は攻めの姿勢でスチールもあり、ベストな試合運び。だがハーフタイム後の第6Eに2点をとられ、流れがカナダにいきかけた。後半に逆転負けした10日のスウェーデンと似た展開だったが、第7Eの2点で、流れを引き戻した。不安定な相手のサードのミスも、しっかり点につなげた。要所要所で藤沢がいいショットを出し、その決めきる力が勝利につながった。

スウェーデン、カナダと強豪との連戦で1勝1敗は大きい。カナダは大会後半に調子を上げるスロースターター。序盤に対戦する日程も味方につけた形だ。

銅メダルチームとして臨む五輪だが、硬さは感じられない。力も発揮している。スウェーデンは10日夜に英国に敗れ、その英国も韓国に負けた。序盤から上位国も含めて各国がつぶし合っており混戦が予想される。次戦のデンマークは格下。しっかり勝ちきりたい。(98年長野五輪スキップ)