18年平昌五輪銅で2大会連続メダルを目指す日本代表のロコ・ソラーレ(日本)が、強豪カナダとの接戦を制し、今大会初勝利を挙げた。

日本対カナダ カナダに勝利し笑顔を見せるロコ・ソラーレの選手たち。左から鈴木、吉田知、吉田夕、藤沢(撮影・垰建太)
日本対カナダ カナダに勝利し笑顔を見せるロコ・ソラーレの選手たち。左から鈴木、吉田知、吉田夕、藤沢(撮影・垰建太)

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チーム    10
ロコ・ソラーレ×
 カナダ   ×


◆試合前

日本対カナダ 試合前、カナダの練習を見つめる吉田知(中央)ら(撮影・垰建太)
日本対カナダ 試合前、カナダの練習を見つめる吉田知(中央)ら(撮影・垰建太)
日本対カナダ 試合前、ウオーミングアップする藤沢五月(手前)ら(撮影・垰建太)
日本対カナダ 試合前、ウオーミングアップする藤沢五月(手前)ら(撮影・垰建太)

◆試合経過


第1エンド(後攻はカナダ)

初戦で18年平昌五輪金メダルのスウェーデンに敗れた日本は初勝利を狙い、カナダと対戦。先攻の日本は序盤からハウスに黄色の石を並べて、互いに6投目を終えてハウス内には日本の石が3個、カナダの石が0個。スチールを狙える局面でスキップ勝負へ入る。カナダのジェニファーの最終投はミスとなり、日本がNO1を獲得。メジャー計測の末に僅差でNO2はカナダに譲ったが、不利の先攻で日本は1点を奪い1-0。

日本対カナダ 第1エンド、ストーンを投じる藤沢の右手にはメモ書きとともに「I have confidence(自信がある)」の文字(撮影・垰建太)
日本対カナダ 第1エンド、ストーンを投じる藤沢の右手にはメモ書きとともに「I have confidence(自信がある)」の文字(撮影・垰建太)
日本対カナダ 第1エンド、ストーンを投じる藤沢の右手にはメモ書きとともに「I have confidence(自信がある)」の文字(撮影・垰建太)
日本対カナダ 第1エンド、ストーンを投じる藤沢の右手にはメモ書きとともに「I have confidence(自信がある)」の文字(撮影・垰建太)
カナダ戦を前にタッチを交わす(左から)吉田知、吉田夕、藤沢。右端は鈴木=北京(共同)
カナダ戦を前にタッチを交わす(左から)吉田知、吉田夕、藤沢。右端は鈴木=北京(共同)
日本対カナダ 第1エンド、ストーンを投じる藤沢(中央)(撮影・垰建太)
日本対カナダ 第1エンド、ストーンを投じる藤沢(中央)(撮影・垰建太)
日本―カナダ 第1エンド、スイープする吉田夕(下左)と鈴木。上は藤沢=北京(共同)
日本―カナダ 第1エンド、スイープする吉田夕(下左)と鈴木。上は藤沢=北京(共同)

第2エンド(後攻はカナダ)

1Eでスチールに成功した日本はなおも先攻。後攻のカナダがセンターガードを複数配置し行く手をふさぐ中、スキップ藤沢が1投目で難易度の高いドローショット決めてハウス中央に寄せると、2頭目でそれを隠すようなショットに成功。精度の高いプレーでプレッシャーをかけたが、カナダのスキップのジェニファーがそれを上回る好プレーでテイクアウトに成功。NO1、NO2を獲得し、1-2と逆転する。

日本対カナダ 第2エンド、低姿勢で指示を出す吉田知(中央下)(撮影・垰建太)
日本対カナダ 第2エンド、低姿勢で指示を出す吉田知(中央下)(撮影・垰建太)
日本対カナダ 第2エンド、笑顔を見せる吉田知(撮影・垰建太)
日本対カナダ 第2エンド、笑顔を見せる吉田知(撮影・垰建太)

第3エンド(後攻は日本)

有利な後攻の日本は中盤以降8時方向(左下)に石をためていき、複数得点を狙いに行く。最終投でスキップ藤沢が繊細なコントロールで難易度の高いショットを成功。相手のガードをはじくと、NO1、NO2を獲得。2点を追加し3-2で再び逆転する。

日本―カナダ 第3エンド、ショットを放つ藤沢。左は吉田夕、右は鈴木=北京(共同)
日本―カナダ 第3エンド、ショットを放つ藤沢。左は吉田夕、右は鈴木=北京(共同)
日本―カナダ 第3エンド、スイープする吉田夕(左)と吉田知=北京(共同)
日本―カナダ 第3エンド、スイープする吉田夕(左)と吉田知=北京(共同)

第4エンド(後攻はカナダ)

先攻の日本。セカンドの鈴木が4投目でダブルテイクアウトに成功。流れをつかんだかに見えたが、その直後に後攻カナダのセカンドのジェスリンもダブルテイクアウト。互いに正確なショットを成功させるハイレベルな展開。スキップ藤沢が最終投でハウス中央に石を寄せると、後攻のカナダのスキップジェニファーがまさかのミス。日本がNO1を死守し、2度目のスチール成功。1点を追加し4-2とした。

日本―カナダ 第4エンド、スイープする吉田夕(左)と吉田知。奥は鈴木=北京(共同)
日本―カナダ 第4エンド、スイープする吉田夕(左)と吉田知。奥は鈴木=北京(共同)
日本―カナダ 第4エンドを終え、笑顔で言葉を交わす(左から)鈴木、吉田知、藤沢、吉田夕=北京(共同)
日本―カナダ 第4エンドを終え、笑顔で言葉を交わす(左から)鈴木、吉田知、藤沢、吉田夕=北京(共同)

第5エンド(後攻はカナダ)

先攻の日本は中央付近から攻め、ハウスの1時方向(右上)に石をためていく。スキップ藤沢の最終投は敢えてNO1を狙わず複数失点を防ごうとハウス右上に石を配置する中、カナダのスキップのジェニファーはまたも最終投をミス。NO1を日本が獲得し、この試合3度目スチールに成功。1点を追加して5-2で前半戦を折り返す。

日本―カナダ 第5エンド、作戦を練る(手前左から)鈴木、吉田知、藤沢、吉田夕=北京(共同)
日本―カナダ 第5エンド、作戦を練る(手前左から)鈴木、吉田知、藤沢、吉田夕=北京(共同)

■■■■ハーフタイム■■■■

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日本対カナダ ハーフタイム、休憩しながら話し合う吉田知(左)らロコ・ソラーレの選手たち(撮影・垰建太)
日本対カナダ ハーフタイム、休憩しながら話し合う吉田知(左)らロコ・ソラーレの選手たち(撮影・垰建太)
日本対カナダ ハーフタイム、休憩しながら話し合う吉田知(左)らロコ・ソラーレの選手たち(撮影・垰建太)
日本対カナダ ハーフタイム、休憩しながら話し合う吉田知(左)らロコ・ソラーレの選手たち(撮影・垰建太)

第6エンド(後攻はカナダ)

日本は先攻で後半戦開始。序盤からハウス内に石をためていくが、スキップ藤沢のショットが精彩を欠く。氷の感触が変わったのか最終投は狙いと違う所にいくと、後攻のカナダが見逃さずNO1、NO2を獲得。2点を挙げ、5-4とする。


第7エンド(後攻は日本)

有利な後攻となった日本はセカンド鈴木が1投目からダブルテークアウトなど好ショットを連発し、先攻のカナダにプレッシャーをかけた。後半戦にかけて復調するカナダのスキップのジェニファーが正確なショットで中央に寄せていくが、藤沢の最終投はそれを上回った。高い精度のラストショットを見せてNO1、NO2を獲得。2点追加し、7-4とリードを広げた。


第8エンド(後攻はカナダ)

先攻の日本はリードの吉田夕が1投目でハウスの中心部分にドローショットを正確に決める。その後はハウスの12時方向(上)に石をためガードを置き、複数失点を防ごうとゲームを組み立てる。終盤戦ではタイムアウトを取って戦術確認し、スキップ藤沢の最終投はヒット・アンド・ロールを成功。カナダの得点を1点にとどめた。5-7。


第9エンド(後攻は日本)

後攻の日本は危なげない形でゲームを展開。スキップの藤沢が最終投でダブルテークアウトを成功させNO1を獲得。

1点を加え8ー5とリードを広げる。


第10エンド(後攻はカナダ)

先攻の日本は序盤から好ショットを連発し、ハウス中央に石を並べていく。一方の後攻のカナダは複数得点をうかがってガードを配置。

最後はスキップ藤沢が1投目でダブルテークアウトを決め、カナダはタイムアウトを取らざるを得ない展開にした。

逆転するため難度の高いショットに挑戦するものの失敗となり、カナダが負けを認めた。これにより日本の勝利が決まった。


ロコ・ソラーレのメンバー

ロコ・ソラーレのメンバー
ロコ・ソラーレのメンバー

1次リーグの日程

北京五輪カーリング ロコ・ソラーレの1次リーグ日程
北京五輪カーリング ロコ・ソラーレの1次リーグ日程

競技説明

北京グラフィック カーリング競技説明イラスト
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ショット解説

北京グラフィック カーリングのショット解説
北京グラフィック カーリングのショット解説

◆カーリング大会形式 出場は10チーム。総当たりの1次リーグを行って、上位4チームまでが準決勝に進出する。 同リーグの勝敗で並んだ場合は、当該チーム間の勝敗数などで決める。準決勝の敗退チームは3位決定戦を行う。準決勝は18日、3位決定戦は19日、決勝は20日。18年平昌五輪ではロコ・ソラーレが日本勢初の銅メダルを獲得している。