北京オリンピックフィギュアスケート男子で4位だった羽生結弦(27=ANA)が14日、北京市内で記者会見を行った。

羽生は8日のショートプログラム(SP)で、冒頭の4回転サルコーの踏み切り時にブレードが穴にはまって1回転となるミスが出て8位発進。10日のフリーでは惜しくも転倒したが、前人未到の4回転アクセルに挑み、世界で初めて認定された。

会見では自身も被災者となった東日本大震災についての質問にも答えた。言葉を選びながら丁寧に伝えた。

「いろんな方々から声をいただいたり、もちろんおめでとうございますにはならなかったかもしれないですけど。でも、いろんな良かったという声をいただいて、僕はある意味で幸せです。僕はみなさんのために滑っていることもありますし、、僕自身のために滑っていることももちろんありますし、いろんな気持ちの中でフィギュアスケートと向き合っています。

東日本大震災の時も感じましたが、何かのきっかけでみんなが一つになることがどれだけ素晴らしいことかっていうことを、あの東日本大震災から学んだ気がしていて。もちろん辛い犠牲の中でのことですけど、僕の演技が皆さんの心が少しでも一つになるきっかけになってたら、やっぱり僕は幸せ者だなと思います。

それが東日本大震災とか災害とか何かの犠牲がなく、全員が健康的に何かを犠牲にすることのない幸せの方向だったらとてもうれしいと思って。こんなに応援していただいて本当に光栄だなと思っていると同時、皆さんも何か自分を応援することで幸せになっていただけたりしたら嬉しいなって思ってます」。

この記者会見はフリー後に報道各社からの取材要請が殺到したためで、メディア対応が1度にまとめられた。

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