平野歩夢(23=TOKIOインカラミ)が、悲願の金メダル獲得へ予選をトップ通過した。1本目で2位につけた平野は、2本目で93・25の高得点をマーク。1本目トップのスコット・ジェームズ(オーストラリア)を抑えて首位で11日の決勝に進んだ。 平野流佳(19=太成学院大)が87・00の3位、戸塚雄斗(20=ヨネックス)が84・50の6位、歩夢の弟海祝(19=日大)が77・25の9位と、日本は全4選手が12人で争う決勝に進んだ。今大会限りでの引退を表明した王者ショーン・ホワイト(米国)は1本目に転倒したものの、2本目86・25で4位通過した。

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千両役者ぶりは健在だった。五輪3度の優勝を誇り、今大会を最後に現役引退を表明しているホワイトが、4位で予選を通過した。1回目は転倒し、後がない2回目。ダブルマックツイスト1260を決めて86・25点。「危なかったね。すこしナーバスになったけど、楽しかったよ」。金メダルを手にした平昌五輪では平野歩と名勝負を演じた。「歩夢と勝負できるのも最後だね。僕らは勝ったり負けたりを繰り返してきたけど、2人だけの特別な絆があると思ってるよ」と説いた。1時間以上もメディアに対応し続ける姿はまさにスーパースター。「here we go(さあ、いこうぜ)!」と最後は大声を上げて、決勝を見据えた。