村瀬心椛(17=ここも、ムラサキスポーツ)が、銅メダルを獲得した。合計171・50点で日本史上初メダルとなった。岩渕麗楽(20=バートン)が4位で続いた。鬼塚雅(23=星野リゾート)は11位、前回女王のアンナ・ガッサー(オーストリア)が連覇した。

村瀬は岐阜第一高に通う高校2年生。17歳3カ月でのメダル獲得は、冬季五輪の女子選手としては、10年バンクーバー五輪フィギュアスケート女子銀メダルの浅田真央(当時19歳5カ月)の最年少メダリスト記録を更新した。

1回目、バックサイドダブルコークの1080で3位につけた。2回目もフロントサイドの1080で91・50の高得点を出し、合計171・50となり2位に浮上した。3本目は転倒したが歓喜の結果となった。

村瀬は「夢みたい。信じられない。ここに来られたのもみなさんのおかげ。私だけで取れたメダルでない、感謝しかありません」と喜びをかみしめた。

以前から交流があったスケートボードの西矢椛(もみじ)や西村碧莉が昨夏の東京五輪に出場。「自分も頑張らないと」と刺激をもらった。特に仲の良い西村からは、五輪出場経験者としての貴重な助言を多く受けてきた。今年1月のマンモスマウンテンW杯(米カリフォルニア州)のあとにかけてもらった言葉が、「五輪だからと考えすぎず、いつも通りやればいい」。電話越しにそう助言を受けたことで、「いつも通りすればいいんだ」と気持ちが軽くなった。

前日の予選を2位で終えたあとは「ここが本番じゃなくて、決勝が本番だと思っている。決勝で全部出し切って表彰台に上がりたい」と話していた。その言葉どおり、決勝で文句なしのパフォーマンスを披露した。【奥岡幹浩】

◆五輪の日本勢最年少メダル 冬季の女子は今回の17歳村瀬が、10年バンクーバー大会銀のフィギュアスケート浅田真央の19歳5カ月を更新。男子は14年ソチ大会スノーボード・ハーフパイプで銀メダルを獲得した平野歩夢の15歳2カ月。夏季の女子は、21年東京五輪スケートボード女子パークで12歳11カ月の開心那が銀メダルに輝き日本最年少メダリストとなった。