北京五輪スノーボード男子ハーフパイプで金メダルを獲得した平野歩夢(23=TOKIOインカラミ)に、所属先から報奨金が贈られることが22日、分かった。金額は公表されないが、二刀流による挑戦を経て、前人未到の大技を繰り出して手にした金メダルにふさわしい額が用意されたという。

昨夏から平野歩の所属先として活動をサポートするのがTOKIOインカラミ。同商品を手がけるイフイング社の冬広應尚(ふゆひろ・まさなお)代表は「金メダルおめでとうございます。東京五輪前からご一緒させていただき、短い期間であの完成度まで持っていく努力、競技への真摯(しんし)な姿勢、常に世界一を狙う向上心に感服いたしました。今後も活動を支援し、ともに成長していける企業でありたいと思います」とコメントした。

平野は「サポートをいただけることになった際、冬広社長から『誰も挑戦していないことにこだわり続けてほしい』といったお話をいただきました。自分にしかできない道を進み、ここまで来られたのは、皆様のサポートがあったから」と感謝した。

同社はスピードスケート女子の高木美帆(日体大職)もサポートしている。北京五輪では金1個、銀3個と活躍したその高木にも、報奨金を贈る予定だという。

◆平野の報奨金 所属先からの報奨金とは別に、JOCから金メダリストへの報奨金500万円に加え、全日本スキー連盟(SAJ)から金メダリストへの報奨金300万円が贈られる。SAJは平昌五輪までは各大会ごとに理事会で報奨金額を決めていた。その後、金メダル300万円、銀メダル200万円、銅メダル100万円とすることが正式に定められた。

◆TOKIOインカラミ 03年創立のイフイング社が展開するヘアケア商品のブランドで、国内外に展開している。平野のヘアスタイルやファッションについて冬広代表は「平野選手は自身のスタイルを貫いているところが格好いい」と高く評価。ただ、独特のヘアスタイルについては「実は…。我々のブランドが得意とするヘアスタイルではないんです(笑い)」と明かしている。