小学6年で空手を始めて、大学まで続けました。段位は3段です。17年から東京オリンピック(五輪)の空手スペシャルアンバサダーを務めています。選手は卒業しましたが、空手を土台に、殺陣やアクションの演技レッスンに通っています。長い間足を上げて蹴っても平気だったり、体幹や軸がぶれないところが今に生きているのかなと思います。

学生時代の空手部は、同級生の中で女子が私1人。負けず嫌いで、男子にも負けたくないと思っていました(笑い)。練習相手も男子だったので、女子とは違うスピード感や技のキレを体感できましたし、技の種類も男子の方が豊富でした。練習が厳しくて、つらい時もあったんですけど、やめたら自分に負けることになると思っていて。成績を残しても、周りから「前の大会はまぐれだったね」と言われることを想像すると悔しかったんです。結果を残せないことが怖くて、ひたすら気持ちに負けないように続けてきました。やめなかったことで今の忍耐力が鍛えられたと思います。

私が中学生の時、日本代表の植草歩選手と九州の合同強化練習でご一緒させてもらって、1度試合させていただいたんです。練習では「絶対当たるな、当たるな」って願っていたんですけど、順番的に当たってしまって(笑い)。さすがオリンピック選手になる人という感じで、全然歯が立ちませんでした。転がされて一本取られて、スピードも速かったです。突きでも完敗でした。でもいい経験になりました。植草選手は今でもお会いした時に明るく声をかけてくださるので、本当にうれしいです。

東京五輪の延期は本当に残念です。そんな中でも、西村拳選手がインスタグラムで「どれだけ延期になろうと、やるべきことは変わりません」とメッセージを残されていて安心しました。選手自身は前向きなので、見ている側が心配したり考えすぎたりするのもよくないのかなと。私たちはひたすら応援して、空手の魅力をたくさんアピールしなきゃって思いました。

私自身も地元、大分の豊後高田市を聖火ランナーとして走る予定がなくなってしまいましたが、引き続きメンバーに入りたいですし、走りたいです。新型コロナでちょっと暗い時期に入ってしまっているので、空手だけじゃなくいろんなスポーツ、オリンピックの力で日本を明るくできたらいいなと思います。(303人目)