北京五輪は史上初の夏季&冬季の開催。だからこそ、生まれた社内の“好連係”だった。

出張出発前の社内で、夏の08年北京五輪を現地で取材した先輩カメラマンに声を掛けられた。「いいものあげる」。机の引き出しをガサゴソと探し、取り出したのは紙幣と硬貨。14年前に使い切れず大事に取っていた中国のお金だった。

ありがたくいただいたお金を持って、中国入りした。4元3角9分。1元=10角=100分という単位だ。出国直前に羽田空港で換金した分もプラスして持参した。

気づいた。あれ? 1元紙幣のデザインが違う。使えるか不安だったが、使えるようだ。14年もたてば、そうなるか。先輩、ありがとうございます。メディアセンターの売店で30元(約600円。ちょっとお高め)のホットカフェラテを買う時に使用させていただきました。“北京五輪リレー”でお金も継がれた。

ちなみに1分硬貨は現在市場では流通していないという。使用は可能らしいが、中国人に聞くと「希少だよ」ということだ。もしかして…お宝なのかも!?【保坂果那】

99年製造の以前の1元紙幣(上)と19年製造の現在の1元紙幣(撮影・保坂果那)
99年製造の以前の1元紙幣(上)と19年製造の現在の1元紙幣(撮影・保坂果那)