車いす陸上とチェアスキーの二刀流で今夏の東京から来年3月の北京へ夏冬パラリンピック出場に挑む村岡桃佳(24=トヨタ自動車)が、女子100、400メートル(車いすT54)を制した。

「100メートルはスタート後にこぎミスがあって、後半にスピードが上がらなかった。悔しいですね」。この1週間で試してきた新しいグローブに手応えを感じていたが、2、3度車輪をうまく押し込めなかった。タイムは17秒33。自らの日本記録16秒67には及ばず、東京パラリンピック出場資格を争う世界ランキング6位をさらに上昇させることはできなかった。それでも続く400メートルでは58秒00の自己ベストをマークして意地を見せた。

今月9日からアルペンスキーのアジア杯に出場し、6レース中5勝。それから1週間で陸上に戻り、タイムに不満は残るものの2冠を果たした。「私は陸上とスキーを切り分けている。しんどいですが、気持ちの切り替えも問題ないです」。18年平昌パラで金メダルを含む5つのメダルを獲得しているゲレンデの女王。“3季連続”へ来月まで陸上とスキーを往復し、東京パラの内定が得られれば、夏までは陸上に専念するという。