【パリ=木下淳】女子にも日本初メダル! 東晟良(24=共同カイテック)上野優佳(22=エア・ウォーター)宮脇花綸(27=三菱電機)と、決勝でリザーブから昇格した菊池小巻(27=セガサミーホールディングス)が、日本フェンシング女子悲願のメダルを、ついにつかみ取った。
世界ランキング4位の日本は3位決定戦で、同6位のカナダと対戦。33-32で迎えた、わずか1点リードの残り「6・8秒」をアンカー上野が逃げ切った。
快挙に指導者として貢献したレジェンドが、菅原智恵子コーチ(47)だ。04年アテネ五輪から08年北京、12年ロンドンと3大会連続で出場。07年の世界選手権では、男女を通じて初のメダル(銅)に輝いた。それが、のちに男子が躍進するきっかけにもなった。
五輪では表彰台にこそ縁がなかったが、若き4人の女性フェンサーを「お母さん」のように支えた。
◆菅原コーチと一問一答
-最後までしびれる展開だった
何としてもメダルを持って帰る! っていうのは、選手たちに、個人戦で負けてから言い続けてきて。持ってくることができて本当に良かったと思ってます。
-カナダ戦。リザーブの菊池選手を投入した
菊池は、どこで出しても必ず活躍できるという自信を私たちは持っておましたので。最後の最後で、カナダのチームとの相性もいいですし、とっておきのところで使いました。
-初戦が大きかった
まず最初のポーランド戦が、かなり強いチームだったので。まずはそこを1つクリアしようと試合前に(ボアダン・)フランク・コ-チが指示を出しまして。そこから1つ1つ。準決勝は(第1シード)イタリアには負けてしまったんですけど、カナダ戦も本当に最後まで分からなかったんですけど、諦めずに選手たちが「もう絶対に勝つんだ」っていう気持ちを持ってやってくれました。花綸も、すごく流れを変えてくれる選手なので、やはり、あそこでポイントを取って流れを変えてくれたことで、前半の流れの悪さを一気にこっちへ引き寄せてくれました。あそこが、やっぱり1つキーポイントだったかなと。
-男子がメダルを先に取っていた中、女子もいつかと思っていたはず。ようやく、かなった日本女子の初メダルについて
世界選手権は、私の方が先にメダルを取っていたので(笑い)。でも結局、オリンピックでは取れなかったので、本当にすごいなって。選手たちの力はすごいなって気持ちです。
-個人戦で全員初戦敗退の後、変わったか
言い続けました。「もう勝つしかないんだぞ!」って。東京オリンピックが終わってから、ここまで「パリで勝つためにやってきたんだろう!」って。
-メダルの意味は
銅だったんで、やっぱり金メダルを目指して、これを見た今の若い選手たちは「今度は自分たち。できるんだ」って思ってくれる。(世界ランキング1位の)男子フルーレも、そうやってレベル上がったので、女子フルーレも、そういう風になってほしい。
-あらためて初メダル
もう、うれしいの一言です。自分がやったら「もっと簡単なのにな」って思うこともやっぱりあって(笑い)。「あそこ空いてるのに」とか「あそこ攻めればいいのに」とか(笑い)。コーチって大変だなと思いつつ、でもまた選手とは違ったコーチの喜びも、すごく味わわせてもらっているので。本当に選手たちには感謝しかないですし、これからはその目標に向かってやってくれるんだろうなって期待もしています。
-男子に対して女子も
私が世界選手権で最初にメダルを取った時、男子は「なにくそ!」って気持ちでやっていましたし、反対に今は男子が(先に五輪のメダルを取って、世界ランクも1位で)強くて女子も負けじと。今回、女子が取ったことで、また男子も(刺激に)思ってくれるのかなって思います。



