【パリ=木下淳】日本柔道の女子最年長31歳11カ月で初出場した角田夏実(SBC湘南美容クリニック)が、日本の夏季五輪通算500個目となるメダルを、今大会の「金」第1号で彩った。1920年アントワープ大会テニス男子シングルスの熊谷一弥が初メダル(銀)をつかんでから104年。先陣を切った世界選手権3連覇中の女王が、節目を最高の輝きで彩った。この階級では04年アテネ大会の谷亮子以来20年ぶりの王座も奪還した。

【記者会見】

-角田選手へ。準決勝で対戦した18歳バブリファス選手(スウェーデン)が初のメダルを獲得しました。対戦してみて

角田 すごい厳しい戦いだったので、一緒に戦えて良かったです。

--(21年東京オリンピック男子60キロ級金メダルの高藤直寿から)東京五輪からパリ五輪までは間隔が3年しかありませんでした。4年間と3年間の違いはどうでしたか

ブクリ(銅メダルのフランス選手) タカトー!

角田 自分は東京五輪を体験していないので分からないんですけど、東京が終わって、次をどうしようかと思った時、世界選手権が同じ年にあったことで気持ちを切らさずに戦ってくることができました。4年と違って、あっという間にきたなと感じました。

【ペン取材】

-金メダル

角田 やっぱり安心というかホッとしている方が、うれしさより強いです。たくさんの方々に応援していただいたので、期待に応えたいっていう方が強くて。とりあえず、応えられたかな。

-実際、状態は

角田 あんまり体の状態も良くなくて、全然(両膝の負傷などもあり)練習もしてなくて。どうやって作っていこうって、すごい考えて、結構きつい時期…メンタル的にも身体的にもきつい時期があって。今日、振り返った時は、諦めないで良かったなって思いました。

-日本柔道の女子最年長となる31歳11カ月。この年齢で金メダル取ってみて、振り返ってみて、どうオリンピックの金メダルを感じたか

角田 試合をしてみて、今までそんなに違いとかは気にしてなかったんですけど、試合の前からプレッシャーがあったり、全然、違いました。自分がいつも、どう試合に臨んでたかなって分からなくなるぐらい、このメダルの重みがあるなって思いました。

-最年長

角田 東京学芸大の後輩に、私が今の年齢で頑張ってるので、私もまだ頑張るって、もっとも先を目指したくなったって前に言ってくれた選手がいて。そうやって私が頑張ることで、年齢ですって諦めずに、続けてくれる人が増えたらいいなって思います。

-東京五輪から3年間

角田 長かったです。今日1日というか、もうずっと、去年、オリンピックが決まった(代表内定した)時ぐらいから、ずっとこの日のことを考えて、練習だったり、日々過ごしてきたので、糸が切れた、じゃないですけど、うれしいっていう感じより、そっちの方が大きいですね、

-日本の夏季五輪通算500個目と言われてきた

角田 ホント、そういうプレッシャーが強かったので(笑い)。私もプレッシャーに弱いタイプなんで、そういうのを感じたくなくて(試合直後に)目を背けてきたと。終わった時、そうなればいいなと思ってはいたので、

-今後は

角田 何か、試合してて(唯一、延長戦に持ち込まれた)準決勝が終わった後に、もっと練習して試合に挑みたかったなっていう気持ちがすごいあって。やっぱ、けがとか焦りとか、そういうのがなくなる練習がしたいっていう思いがあります。

-燃え尽きてはいない

角田 ゆっくり休んで考えようかな。やりたいことはいっぱいあるので。

-48キロ級で谷さん以来の優勝

角田 それも結構、言われてて(笑い)。もう、谷さん自体、自分からしたらすごい存在なので、自分がそこにもうちょっと近づけられるのかっていう思いでいました。

-涙は

角田 前の選手が負けて泣いて帰ってきた時、もらい泣きしそうになっちゃったんですけど、すぐ試合だったので泣けずじまい(笑い)。でも、終わって今井(優子)コーチと会った時は、やっぱり泣きました。