来夏札幌で開催される東京五輪マラソンのコース計測が10日未明、札幌市内で行われ、計測作業が予定通りに終了した。計測終了後に札幌市内のホテルで取材に対応した東京五輪組織委員会の森泰夫大会運営局次長は「計測自体は無事終了した。特段問題なく、滞りなく進んだ。雪の(降る)前にコースを確定するということが極めて大きなポイントだった。今回このような形で確定できる方向に進んでいるのは大きな収穫」と話した。

計測作業は交通への影響を最小限にするために深夜から早朝の時間に実施。計測前の準備を含め午前0時半~同4時半に行われた。世界陸連の計測責任者であるデビッド・カッツ氏と日本陸連の計測員3人が公認計測器として認定されている専用のカウンターを取り付けた自転車に乗って計測。周回コースのため実際のマラソン開催時のスタートからフィニッシュまでを一気に計測するわけではなく、全体で23・55キロの距離を4つのコースに区切って計測された。

計測データの集計などもあるため、森大会運営局次長は「今の段階では何メートル(距離の)誤差というか、地図上の測量と違うかは出ていない」と説明。その上で「今までの数値と違う部分があれば、スタートの地点を移動することで修正していくという方向でいきたいと考えている」と明かした。またコースの確定時期については「事務的な承認手続きを経て、11月下旬には行っていける形になると思う」と話した。

競歩の計測は11日未明に行われる。