男子100メートル代表を落選した桐生祥秀(25=日本生命)とサニブラウン・ハキーム(22=タンブルウィードTC)はエントリーしていた200メートルを欠場した。桐生はアキレス腱(けん)痛、サニブラウンは左太ももの違和感のため。ともにケガの回復が前提になるが、400メートルリレー(4継)のメンバーになれるのか?

 

<桐生>個人種目での五輪出場はなくなった。飯塚が200メートル代表を勝ち取れば、4継メンバー入りの可能性が高い。

<サニブラウン>200メートルの五輪参加標準記録は突破しており、個人種目での代表入りの可能性は残る。200メートル代表になれば、4継も走れる可能性がある。

 

100メートル代表は内定した多田、山県、そして4位で決定的となった小池の3人はメンバー入りが確定的。ルールでは個人種目に選ばれていない「リレー専用枠」を2人まで選べる。日本選手権は最重要選考会の位置付け。よってリレー専用枠の1人目は100メートル2位のデーデー・ブルーノ(21=東海大)が濃厚。2人目として、100メートル決勝で多田、デーデー、山県、小池に次ぐ5位だった桐生が選ばれる可能性が高い。6位だったサニブラウンはリレー専用枠からは漏れる。

だが、短距離はもちろん、砲丸投げなども含め個人種目で代表となった選手は、誰でもリレーを走ることができる。つまりサニブラウンは200メートル代表になれば、リレーを走れる権利が発生する。要項によればリレーの適性も考慮される。仮に飯塚が200メートルで個人の代表権を逃し、「リレー専用枠」の争いに回った場合、桐生との比較になる見込みだ。