「五輪大国」米国に衝撃が走った。米疾病センター（CDC）が16日、今後8週間のイベント中止を勧告。

大リーグやNBAはもちろん、五輪関連の大会も5月中旬まで開催が不可能になる。東京五輪開幕の7月24日までは4カ月以上あるとはいえ、予選大会の中止で出場選手も決まらない状況。国際オリンピック委員会（IOC）のバッハ会長は17日に各国際競技団体（IF）と会議を行い、予選システムの見直しを検討する。

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◆米国の現状　米疾病対策センター（CDC）が、今後8週間、50人以上が集まるイベントの中止または延期を要請したことで、米国内はパニックに近い状態となってきた。軍事関係者から漏れ伝わってきた情報によると、今後72時間以内にトランプ大統領が、新たな声明を出す予定があり、全国民に2週間の自宅待機を要請する案を進めているという。同時に、その間の食料や生活必需品を用意するように呼びかけるとのウワサが飛び交い、過去数日は、消費者の大量買いが一気に顕著となった。

約10日前の段階では、トイレットペーパー、殺菌剤などが一部で売り切れ始めていたが、その他の商品は通常通りだった。ところが、今や牛肉、牛乳、卵、じゃがいもなどの生鮮食料品だけでなく、冷凍食品、缶詰、パン、パスタなどもほぼ品切れ。日曜日でもキリスト教会の礼拝は中止され、町中でも車がまばらだった。スポーツ界だけでなく、米国全体の経済活動が事実上、マヒしたと言っていい。つい数週間前までは“対岸の火事”だった米国が、アッという間に緊急事態に陥った。【アリゾナ州在住＝四竈衛】