橋本聖子五輪相(55)は24日、閣議後に会見を行い、国際オリンピック委員会(IOC)が公式サイトで3000億円規模とも言われる1年後に延期された東京五輪の追加経費を、安倍晋三首相が負担することに同意したと記載し、その後削除した件で、政府として正式な謝罪や経緯説明を求めない方針を示唆した。

「大会組織委員会が正確な情報をしっかりと申し入れし、すみやかに削除された」とした上で「今後、(謝罪や経緯説明を)求める、求めないということよりも、どのようにしてこういった状況になったのか、今後も見守っていかないといけない」と静観の構えを見せた。IOCから謝罪があったかどうかについては「組織委から私は聞いていません」とした。

一方で「組織委を通じ、IOCに対しても、今後、追加経費を含め、プロジェクトレビューなどを通じて、政府としての意見をしっかりと述べていかないといけないな、とあらためて感じている」とも話した。

IOCは公式サイトにおいてQ&A方式で「安倍晋三首相が、現行の契約条件に沿って引き続き日本が負担することに同意した」と掲載したが、組織委が事実と異なるとして申し入れ、削除された。橋本氏は21日の閣議後会見で「驚きました。合意は事実ではない」と首相の同意についてきっぱりと否定していた。