丸川珠代五輪相(50)が18日、閣議後の会見で、東京オリンピック(五輪)・パラリンピックで、人流から新型コロナウイルスが感染拡大するのではとの懸念に対して「東京都と国で協力し、人流について、AIやスパコン(=スーパーコンピューター)などを使ったシミュレーションができないか、都に投げかけている」と明かした。

丸川氏によると、政府側から先週、都に提案したという。詳細は決まっていない。「我々の方ではスタジアム内でやっているし、都がライブサイトをやっていただいているが、大会の外側の人流まで含めてやっていない。懸念について、科学的に答えられるように取り組めないかとご相談申し上げている」と話した。

コロナ感染拡大の中、各世論調査では、中止や延期を望む声が軒並み約8割に達している。丸川氏は「皆様のご懸念は2つあると思う。新しいウイルスが持ち込まれること。また、これまでの人流で感染が拡大し、医療への負荷が高まるのではないかということ。どちらについても、丁寧に具体的な方策をお伝えして、安全かどうかということを認識していただく」と理解を求めた。大会実施への理解を求めるため、都への協力を呼びかけた人流シミュレーションは安心安全を訴える施策として、早期に明かしたとみられる。