種目を絞り東京オリンピック(五輪)出場を狙う内村航平(32=ジョイカル)は、鉄棒で15・333点をマークし、4度目の五輪へと前進した。

「自分が目指していたものとはちょっと違ったんですけど、ミスなくやれたところは良かったかな」。H難度「ブレトシュナイダー」でバーをつかむ位置、倒立姿勢などの出来栄えに満足できず、演技後にはわずかに唇をかんだが、得点は4月の全日本選手権から3演技連続で大台の15点を超えてきた。

狙うのは個人枠。4月の全日本選手権、今大会、6月の種目別の5演技の結果で代表が決まる。「(種目別まで)あまり期間もない。ちょっと今日、ずれていた感じがあり、体調だと思う。前の週が良くて、いま疲れている週。ピーキングに重きを置いて種目別はやろうかな」と見据えた。

◆個人枠の代表選考 6種目のスペシャリストが最大で2枠を争う。内村が該当する枠は1枠で、全日本選手権、NHK杯(5月、長野)、全日本種目別選手権(6月、高崎)の3大会の選考会で代表権がかかる。各演技の得点を国内外の大会での得点を元にして日本協会が作成する世界ランキングにあてはめ、順位ごとにポイントを与え、5試合の総合ポイントで競う。1位かつ0・2点差以上は40点、1位は30点、2位は20点と続く。6種目の中で1位になった選手が代表に決まる。