空手の東京オリンピック(五輪)組手女子61キロ超級代表の植草歩(28=JAL)が、全日本空手道連盟の香川政夫選手強化委員長からパワーハラスメントを受けたとして、同連盟の通報・相談窓口に通報していたことが分かった。

連盟関係者によると、両者から詳細な事情を確認した上で、来週に倫理委員会を開く予定。香川氏は日刊スポーツの取材に、「そういう話(通報)があったことは聞いている。私の口からは今は何も言えない。倫理委員会の後にお話しさせていただければ」と話した。

日本オリンピック協会にも報告は入っており、山下泰裕会長は「倫理委員会が双方から話をよく聞き、間違いない対応をしてくれると思っている」と述べた。

植草は空手の名門・帝京大出身で、現在も母校などで練習やトレーニングを行っている。同大で師範・監督を務める香川氏は、大学時代からの恩師にあたる。

五輪種目採用を目指してきた空手の競技普及や広告塔的な役割も担ってきた植草は、16年に女子68キロ超級で世界選手権初優勝。東京五輪選考対象となるプレミアリーグで好成績を残し、昨年2月の大会で代表の座を確定させた。10カ月ぶりの大会出場となった12月の全日本選手権では3回戦で敗退した。