新型コロナウイルスの影響で来夏に延期した東京オリンピック(五輪)・パラリンピックを巡り、海外選手が来日後、直接選手村に入らず全国のホストタウンで練習する案があることが12日、分かった。この日行われた大会組織委員会の理事会で遠藤利明会長代行が提案した。

遠藤氏によると、入国した選手は空港でまずPCR検査を受け、その後、受け入れ先の各ホストタウンに向かう。各自治体の受け入れ人数は20人程度を上限とする。ホストタウンは全国で約400自治体が登録しており、仮に全ての自治体が受け入れれば、約8000人規模となる。

選手は各地方で約2週間、寝泊まりしながらトレーニングに取り組む。もともとオリンピアンとの交流を目的に始まった事業のため、地元住民による練習風景の見学なども計画されそうだ。2週間経過後に再びPCR検査を実施し、陰性であれば選手村に入村する。

五輪時は選手、関係者で約1万8000人が選手村に集まる。来日したばかりの状態で「密」になることを防ぐ狙いがある。一方で、各地方に感染が広がらないようにも配慮する。

この日の理事会では、東京都議も含めた各理事から、1年後の大会を開催し、成功させたいという意見が大半だった。プロ野球ソフトバンク会長の王貞治氏は理事会後の取材に「1年以上も前から中止の話をするべきではない。五輪を盛り上げていかないと」と語った。また、大会スポンサーを務める会社の理事からは協賛金の追加にも応じる意見が出た。【三須一紀】