来夏に延期された東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの新型コロナウイルス対策や簡素化を話し合う国際オリンピック委員会(IOC)調整委員会が24日、オンラインで始まった。

出席者の主な発言は以下の通り。

小池百合子東京都知事

「安心で安全な大会実現のためには、まず新型コロナ対策に取り組むことが不可欠であり、最も重要な項目。既に総合的なコロナ対策の検討は始まっている。実効性ある対策を進めていきたい。より円滑な運営も目指していく。新規の恒久施設は素晴らしい施設が完璧に整っている。大会準備に支障がない範囲で都民に親しんでもらえるよう、大会後のレガシーも見据えた取り組みも行っている。経済は危機的状態にあるが、都民の共感を得るためにもサービスレベル水準の合理化していきたい。東京2020大会、必ず難局を乗り越え、人類が絆を強めた象徴として、世界に希望の光をともす大会にしなければならない」

橋本五輪相

「今月16日に発足した菅内閣において、再び五輪相を拝命しました。日本国政府を代表してあいさつさせていただきます。ホストタウン・事前キャンプ地のでは直接的な交流は大きく制約されているが、さまざまな工夫を凝らして選手と触れ合えている。延期後もホストタウンはさらに増え、現時点で501の自治体が174の国と地域から選手団を受け入れることが決定している。交流を深めていく中で、社会を変えていく価値、大会後のレガシーなど持続可能な社会を築いていきたい」。簡素化の見直し結果が。

萩生田文科相

「東京大会は1年延期となったが、橋本五輪相や私の再任と合わせ、新たな体制は東京大会の開催・成功に向けた菅内閣の揺るぎない姿勢の現れ、とご理解いただけると思う。日本の英知を集め、さまざまな知恵を絞って、新型コロナウイルスに打ち勝った証として大会が成功するよう全力を尽くしたい」

鈴木大地

「今月30日で任期満了に伴い、スポーツ庁長官を退任する。15年10月にスポーツ庁が発足して以来、大会の盛り上がりに欠かせない代表活躍のための競技力向上事業、アンチ・ドーピング対策や五輪運動の教育、スポーツ貢献事業などを推進してきた。スポーツを通じた健康増進、スポーツ実施率の向上に取り組んできた。長官として五輪を迎えられないことは少々、心残りではあるが、隣におります室伏(広治)新長官がしっかり責務を果たしてくれると思っている」

室伏広治スポーツディレクター(10月1日から次期スポーツ庁長官)

「9月11日にスポーツ長官を拝命した。10月から着任する。スポーツディレクターになって以降、この6年間、最高の大会を目指して準備にかかわることができた。大会開催、運営実践など常に、選手を中心に置くことを念頭にしてきた。素晴らしい歩みだった。すべての瞬間を楽しむことができた。本番までスポーツディレクター職を全うすることができず残念ではあるが、これまでの経験を持って新しい責務に向き合っていきたい。永遠のお別れではない。来年、皆さまと東京でお会いできれば」