東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の武藤敏郎事務総長が24日、都内で取材に応じ、国際オリンピック委員会(IOC)が東京大会における新型コロナウイルスの検査体制に懸念を示していることを明かした。東京五輪の準備状況を話し合うIOC調整委員会がこの日に開幕し、政府が開く新型コロナ対策調整会議で協議中の対策案について報告した。

IOCはその中で、選手が出国72時間以内に自国で検査を受け、陰性証明を取得する点について疑問を唱えた。国と地域によって、各国オリンピック委員会(NOC)が選手に対し、十分な検査体制を準備できないところが出て来る懸念を示したという。

武藤氏は「出国時の検査は、その国の政府に協力をお願いする。ただ、NOCとその国の政府の関係が良いところもあれば、そうでないところもあるようだ」と説明した。

組織委は安心安全な大会を開催するため、今後も調整会議で方針が一致したコロナ対策や検査体制をIOCなどに納得してもらうよう、丁寧に説明を続ける方針だ。