新型コロナウイルスの影響で来夏に延期された東京五輪・パラリンピックの準備状況を話し合う国際オリンピック委員会(IOC)調整委員会が25日閉幕し、52項目の簡素化案が承認された。会議後、都内で大会組織委員会が会見し、詳細を発表した。

聖火リレーは現行案の121日間、1万人のランナーは維持するが、リレー運営車両を削減し、各日の到着式の装飾などを見直す。選手村の入村式は取りやめる。

大会関係者の人数を当初から10~15%削減する。以前から指摘されていたIOC委員などの五輪ファミリーへの待遇が手厚すぎる点にもメスを入れた。簡素化では彼らの飲食メニューやラウンジ装飾のサービスレベルを下げ、経費削減を図る。

開閉会式では一部関係者のバス輸送を公共交通に切り替える。五輪、パラリンピックファミリーのラウンジにおける飲食メニューも削減する。また、肝となる演出内容は引き続き、計画の見直しを検討する。

簡素化による削減額は来月7日のIOC理事会で報告できるよう集計を急ぐ方針だ。【三須一紀】