国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長が28日、5者協議にオンラインで出席し、会議の冒頭で「我々は日本と一緒に手を携えて、安全安心の形で大会を開催していく」と話した。感染拡大が続く新型コロナウイルスの影響が不安視される中だが、改めて今夏の東京オリンピック(五輪)・パラリンピック実現へ努力することを強調した。

バッハ会長は開催都市の東京都で緊急事態宣言が発令中であることを把握していると述べた上で「皆様は国内の連帯感を持ち、しなやかさを持っている。粘り強さ、へこ足らないと言うことは歴史を通して証明しています。この能力を持って逆境をはねのけ、オリンピックが行われることを楽しみにしている」と話した。

また、大会中の選手や関係者のコロナ対策と行動ルールを示すプレーブック第2版(28日、30日に公表)について、バッハ会長は「科学に立脚し、最新の科学的な知見を取り入れている」と評価。「我々の最優先課題は万人の健康安全です。プレーブックの第2版でのルールやガイドライン共に努力して、守っていきたい」と話した。

5者協議は、政府、東京都、大会組織委員会とIOC、国際パラリンピック委員会(IPC)で開催。この日は観客上限の方針や変異株に対応した追加的対策なども議論される予定。