東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会の武藤敏郎事務総長(77)が27日、都内で記者団と懇談し、緊急事態宣言下の観客上限の決定時期に関する考えを述べた。

東京や大阪など9都道府県への緊急事態宣言について、菅首相が3週間程度の延長方針を固めて28日に決定する流れとなったことに「延長は、ほぼ確実でしょう。その中で、我々は『6月のできるだけ早い段階で観客上限を決めたい』と言ってまいりました。ただ、宣言中に決めていいものか。検討しています」と状況を説明した。

延長された場合の判断について、今月21日に日刊スポーツの取材に応じた際には、宣言が明けるまで待つ可能性に「そういうことも考えないといけないかもしれない」と示唆していた。橋本聖子会長も「そういうことになるかもしれない。政府、東京都とも話し合わないと。私だけでは決められない」と語っていた。

その後、延長がほぼ決まり「延長後、予定通り(宣言が)終わることが分かれば、観客上限の議論をしてもご理解を得られるかもしれません。さらなる延長となれば、決められないかもしれない。その時の状況による。ただ、全く行動できないというつもりはありません」と、宣言期間内外の両にらみで、柔軟に対応する方向性を口にした。