東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの選手村(中央区晴海)内部が20日、報道陣に初めて公開された。

新型コロナ対策で延期後に設置が決まった「発熱外来」は先月末に完成。ウイルスを外に漏らさない陰圧の診察室と検体分析機能を備え、日中は医師ら100人が交代で勤務。最大30人まで隔離待機させられる。メインダイニングは約700種類の料理が24時間体制で提供され、フィットネスセンターは12年ロンドン大会の2倍超の約3000平方メートルとなった。

居室は1~8人部屋で時差ぼけ対策の完全遮光カーテンを用意。玄関口のビレッジプラザには金の装飾トイレが設けられた。選手と役員で11度の五輪参加を誇る組織委の橋本会長は「歴代大会に申し訳ないが、経験から過去最高の選手村と言える」と自信を見せた。

五輪の選手村は7月7日にプレオープン。13日に開村し、23日の開幕を待つ。エイズ撲滅など啓発目的のコンドーム15万個は選手団の最終出村時に配布されることになった。【木下淳】