内閣官房は28日、東京オリンピック(五輪)・パラリンピックで金メダルを獲得した日本人選手の栄誉をたたえるため、ゆかりの地の郵便ポストを金色に塗り替え、選手の輩出地域を盛り上げる「ゴールドポストプロジェクト」を実施すると発表した。

個人種目は金メダリスト本人、団体種目は全メンバー+監督(もしくはチームリーダー)1人、パラリンピックは選手+競技パートナーが対象。各競技の優勝後に意向確認を順次行い、設置の希望があった場合は調整の上で各地のポスト1本を塗り替える。

東京オリパラ推進本部の平田竹男事務局長、日本郵便の衣川和秀社長が会見。平田氏は「12年ロンドン大会で実施された施策で(パラリンピック原点の地である)ストーク・マンデビルの病院でゴールドポストを見て以来、素晴らしい企画だなと思っていた。このポストから郵便を出したり、写真を撮ったり、忘れられない1つのレガシーとなっている。日本の文化発信やレガシーを残す『ビヨンド2020プロジェクト』の一環として東京大会も後世に伝えられれば」と企画意図を説明した。衣川社長も「偉業をたたえ、1つでも多く日本各地に設置できれば」と活躍に期待した。

原則、金メダル1個につきポスト1本を塗り替え。角形の最新型ポストが新品で用意される。出身地や練習場がある市区町村などを選手が選び「○○選手(○○県○○市出身)」など名前と競技種目が入ったプレートが掲出される予定だ。

日本郵便の担当者は「選手側から『やめてほしい』と言われない限り、半永久的にゴールドのままです」と約束。「団体の場合、全メンバーそれぞれポスト1本ずつでも、全員の連名で1本でも、ご希望次第で。金メダルを獲得された日から随時、意向確認を始め年内には設置を完了したい」とした。費用は全て日本郵便が負担する。【木下淳】