東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会は5日、東京五輪の観客数を現段階での上限1万人に絞るチケット再抽選の結果通知を「6日未明」から「10日未明」に延期すると正式発表した。

ホームプリントチケットの発行開始も「6日未明」から「10日未明」へ。希望者への払い戻し受け付けも「6日未明~15日午前11時59分」から「10日未明~20日午前11時59分」にスライドした。

7月11日を期限とする「まん延防止等重点措置」の12日以降の扱いについて、政府の方針が近々出される見通しであることから延期した、と説明している。

観客数の上限は6月21日の5者協議で、いったん決定。東京都などに出ている「まん延防止等重点措置」が11日に解除されることを前提に「収容定員の50%で1万人」となった。

しかし、重点措置が解除されず継続になった場合の観客上限は、政府の開催基準では5000人となる。組織委関係者は「6日未明の結果通知で上限を1万人まで減らした後、政府決定を受け、再び抽選して5000人に設定し直すことは物理的に不可能」と語っていて、最終的な政府決定が出るまで再抽選の結果発表を先送りすることを検討していた。

販売済みチケットの再抽選は陸上、野球、サッカーなど8競技と開閉会式の計97セッション(時間帯)が対象。上限1万人の場合、約91万枚が削減されるはずだった。結果は公式チケット販売サイトで発表され「有効(利用可能)」か「無効(利用不可)」と表示される仕組みになっている。無効になった場合は大会終了後に順次返金される。