ボートの東京五輪アジア・オセアニア大陸予選最終日は7日、東京・海の森水上競技場で各種目の決勝が行われ、男子シングルスカルの荒川龍太(26=NTT東日本)が、体重制限のない同種目の男子選手として25年ぶりの五輪出場を決めた。女子軽量級ダブルスカルの冨田千愛(福井県スポーツ協会)、大石綾美(アイリスオーヤマ)組も2大会連続出場を果たした。

日本勢はこの日、出場した全4種目で優勝。今大会では最大2種目しか五輪出場枠が付与されないため、レース後に日本協会は選考委員会を開き、あらかじめ定めた各種目ごとの世界最高水準記録との比較で代表選手を決めた。

   ◇   ◇   ◇

25年ぶりの快挙だ。体重制限のないオープン種目で荒川が、男子では96年アトランタ五輪の武田大作以来となる代表入り。決勝ではイラン選手と中盤すぎまで競り合ったが、終盤に力強く突き放し、「自分のパフォーマンスを100パーセント出すことだけに集中した」。大学からボートを始め、短期間で日本代表まで上り詰めた大器。「日本人でもオープンで戦えるんだという可能性やメッセージを発信したい」と誓った。