16年リオデジャネイロ五輪代表の古賀淳也(32)が2日、インスタグラムのライブ配信に登場した。事前アンケートで集めた質問に対して約1時間、答えた。

09年世界選手権男子100メートル背泳ぎ金メダリストは、バサロについて「足を蹴り上げるだけではなく、体を揺らす感じ」と、鉛筆を親指と人さし指で挟んで上下に揺らす動作を見せて説明した。また背泳ぎで呼吸するタイミングについて「腕が入水する直前に、ぱくっと浅く呼吸してます。食べる感じ」と解説した。

古賀は18年にドーピング検査で陽性反応が出て資格停止となった。摂取していたサプリメントに成分表に記載がない禁止薬物が混入(汚染製品)していたことが原因だった。米国の検査機関などに分析を依頼して禁止薬物の摂取が意図的でないことを証明し、停止期間は4年から2年に短縮されている。今月中旬には資格停止期間は終了する。

古賀は泳げない間、いろんなことに目を向けたという。アクセサリーを作ったり、舞台の台本を読むことなどにチャレンジした。また以前から興味があった3Dプリンターの使い方を学んで、購入した。そして水泳の練習道具も自作した。2本の指の間につけて、水の抵抗を感じることができる装着具(パドル)で「(腕を)入水した時に(水の抵抗で)深く潜らずに、浅いところで水をかける」という。「以前から考えていたけど、自分で作るいい期間だったと思う」とした。

ライブ配信は、北島康介氏が主宰する会員制の水泳教室で10年目に突入した「KITAJIMAQUATICS(キタジマアクアティクス)」が企画したもので、古賀はゲストとして出演した。現在は新型コロナウイルス感染拡大で全国のプールは軒並み閉鎖。古賀は「泳げないからとフラストレーションをためず、できることに目を留めるシチュエーションだと思います。水泳以外に興味があることをひと通りかじってみるのもいい。小さなことを意識していくと、その小さな変化がポジティブなことにつながると思います」と話していた。