【吹田の主婦】オリ山崎颯の矜持 160キロと刺すフォーク/ホープに聞く〈7〉前編

スケール感たっぷりのラストサムライがやってきました。WBCで栗山ジャパンに追加招集されたオリックス山崎颯一郎投手(24)は昨年、主にリリーフで大ブレーク。リーグ連覇、日本一に貢献し、侍ジャパンの予備メンバーに選ばれました。チームでは「吹田の主婦」キャラが人気を博し、女性人気も抜群。2月の宮崎キャンプ中、オリックスの「ホープに聞く」のテーマで話を聞きました。

プロ野球

宇田川&舜平大とウエート

――昨年は右肩痛で早々に離脱。復帰した8月下旬に進化して帰ってきました。明らかに出力が上がっていたが、今年もその部分は継続できているのでしょうか

山崎颯筋力は落とさず、継続的にウエートはしつつです。シーズン中はやっぱり瞬発系を多めにやっていましたが、12月は重い系の太い筋肉を使って、重量系の筋力を上げて、それを1月に瞬発系にもっていって。スピード系というか、体の切れを出していくという流れです。筋力は落としたくないので、シーズン中はそれも混ぜてやっていくという感じです。これはこれまでもやってきたことですね。筋力はたぶんついていると思います。

腰痛の広島・栗林良吏投手に代わり緊急招集。今永昇太(右)と談笑するなど、本格合流初日からチームになじんでいる=2023年3月15日

腰痛の広島・栗林良吏投手に代わり緊急招集。今永昇太(右)と談笑するなど、本格合流初日からチームになじんでいる=2023年3月15日

――数値も変わりましたか

山崎颯数値は分からないけど、パッと見が変わっているので。変に体がでかくなりすぎとか、一部だけデカくなったとかはない。バランスよく、少しずつ少しずつ上がっています。

◆山崎颯一郎(やまざき・そういちろう)1998年(平10)6月15日生まれ、石川県出身。小3で野球を始め、敦賀気比では2年夏と3年春に甲子園出場。16年ドラフト6位でオリックス入団。19年に右肘手術、20年は育成契約。同年オフに支配下に復帰。21年5月1日ソフトバンク戦でプロ初登板。通算24試合2勝4敗6ホールド。190センチ、90キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸2300万円。

――体の弱い部分はどこ

山崎颯全体的に体の線は細かったと思います。まだ(19年8月の)トミー・ジョン手術前は線が細くて出力も弱かった。で、手術してトレーニングするしかないって状況になって、その結果、大きくなって。また大きくなっての繰り返しです。

――体が大きくなるのはモチベーションになる。みんなで競いながらやっているのでは

山崎颯ふざけてやったりしますよ。宇田川とかもそうですし。山下舜平大はヤバいですよ。いい方のヤバいです。バケモノ系です。もともと体が大きいし、体質とかもあると思うんですけど…。舜平大は入団してから継続的にトレーニングをしていた。本当、すごいですよ。僕は徐々に大きくしていく感じですね。

侍ジャパン強化試合前練習で「筋トレ仲間」宇田川優希(右)と談笑=2023年3月7日

侍ジャパン強化試合前練習で「筋トレ仲間」宇田川優希(右)と談笑=2023年3月7日

――高校時代と比べたら

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