西武「ボー」・タカハシの謎を解明 本名はロドリゴ・ヒトシ・カイモチ・タカハシです

「イチロー」が誕生したのは1994年のこと。30年近くたち、日本球界ではサブロー、銀次、大和、T-岡田、BIGBOSSなど多種多様な「登録名」が誕生してきました。西武のボー・タカハシ投手(26)も本名ではない登録名でプレーする選手です。なぜ、ボー? いろいろと謎多き右腕の謎に迫ってみました。

プロ野球

◆ボー・タカハシ1997年1月23日、ブラジル・サンパウロ州生まれ。日本人の祖父母を持つ日系3世。13年にアマチュアFAでDバックス入り。20年オフにレッズとマイナー契約。メジャー経験はなく、マイナー通算131試合で42勝41敗、防御率4・18。21年8月から韓国・KIAでプレー、同年オフに西武に移籍。22年4月2日ロッテ戦でプロ初登板。17年WBCブラジル代表。183センチ、93キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸3500万円。

「ブラジル人ですけど、ブラジルの血は入ってない」

日刊スポーツの記事内では、ボー・タカハシのことを「ボー」と略称で表記することも多い。例えば中村、栗山、源田…のように。

それならば「ボー」は名字なのかというと、それは違う。本名は?

「ロドリゴ・ヒトシ・カイモチ・タカハシ、です」

ブラジルで育ち、国籍もブラジルだ。一方で、こうも明かす。

「自分はいちブラジル人ですけど、ブラジルの血は入ってないです。お父さんのお母さん(おばあちゃん)が日系2世だから、僕は3世だと思うので。お母さんの方は4世です」

「貝持」と刺しゅうされたグラブを使う=2023年5月

「貝持」と刺しゅうされたグラブを使う=2023年5月

父がタカハシさん、母がカイモチさんという家系。今季はグラブに「貝持」と刺しゅうされ、これまで「ヒトシ!」と呼んできた投手陣仲間に「カイモチさん!」と呼ばれたりもしている。

ブラジルでの高校時代にダイヤモンドバックス傘下の球団と契約を結んだ。西武入りする前は、韓国のリーグでも投げている。でも「ボー」ではなかった。

「韓国とかアメリカはタカハシの名でプレーしていました。日本に来て、みんなにもっと親近感をもってもらいたくて、ボーっていう名前を選びました。ニックネームですね」

「お父さんとお兄ちゃんの影響」

それにしてもなぜ「ボー」に?

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1980年11月、神奈川県座間市出身。法大卒、2003年入社。
震災後の2012年に「自転車日本一周」企画に挑戦し、結局は東日本一周でゴール。ごく局地的ながら経済効果をもたらした。
2019年にアマ野球担当記者として大船渡・佐々木朗希投手を総移動距離2.5万キロにわたり密着。ご縁あってか2020年から千葉ロッテ担当に。2023年から埼玉西武担当。
日本の全ての景色を目にするのが夢。22年9月時点で全国市区町村到達率97.2%、ならびに同2度以上到達率48.2%で、たまに「るるぶ金子」と呼ばれたりも。