西武・児玉亮涼「ひそかに…」絶対的なレギュラーと重なる野球人の本心/連載〈46〉

西武の児玉亮涼内野手(25)は大阪ガスからドラフト6位で入団したプロ1年目の昨春、渋い輝きを見せました。WBCで負傷した源田が復帰するまでの43試合のうち35試合で、遊撃手でスタメン出場。源田が「ザ・社会人」とほめた技術と落ち着きが売り。絶対的レギュラーの源田が健在な今、何を思うか。春季キャンプで尋ねました。

プロ野球

◆児玉亮涼(こだま・りょうすけ)1998年(平10)7月10日、熊本県生まれ。中学時代は熊本北部リトルシニアに所属し、2年時には全国大会出場。文徳では3年夏の県大会で4強。甲子園出場はなし。九産大2年時に大学日本代表入り。大阪ガスを経て、22年ドラフト6位で西武入団。23年3月31日オリックス戦でプロ初出場。56試合で打率2割2分1厘、0本塁打、8打点。166センチ、65キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸1300万円。

「今宮さんのところで」

――お久しぶりです

児玉お久しぶりです! いま大学とか社会人を取材されてるんですよね?

――そうです、高校野球とかも。そういえば髪の毛、染めましたね。

児玉ちょっと色落ちしてきちゃいましたね。

――このオフは?

児玉1月は(ソフトバンク)今宮さんのところでお願いしました。バットを振ることがメインで。打撃向上を課題に思っているので、少しでも自分のものにできたらなと思って。

――プロ1年目のオフに他球団の先輩に「弟子入り」。どんな経緯で?

児玉大学(九州産業大)の先輩の、元楽天の福森さんと食事に行った時に「自主トレどうするの?」って聞かれて。

楽天の村林さんが今宮さんのところに行ってて、それで紹介していただいて。村林さんにあいさつして、村林さんが今宮さんに言ってくださって。僕からもホークス最終戦であいさつに行って。

――同じポジションというところも

児玉僕より全然がっちりですけど、それでも少し小柄で体格が似ていて同じポジションで。何か少し、ヒントでももらえるといいなと思って。

すぐに全ての実践はできないと思うので、ヒントを踏まえた上で自分に合ってるかどうか、試しながらでした。

――打撃の課題は?

「内寄りの甘いボールの方が」

児玉ホームランをぼんぼん打てるタイプではないので。レギュラー定着していくために打率、出塁率が上がってくることが必要なのかなと思います。

――去年は三遊間のヒットが多かった印象も

児玉そうですね。外のボールがどうしてもファウルになってて、内寄りの甘いボールの方が率は残っていました。打率が落ちた頃は基本、外の組み立てって感じでやられました。

――1年目で開幕1軍。体力のきつさも?

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1980年11月、神奈川県座間市出身。法大卒、2003年入社。
震災後の2012年に「自転車日本一周」企画に挑戦し、結局は東日本一周でゴール。ごく局地的ながら経済効果をもたらした。
2019年にアマ野球担当記者として大船渡・佐々木朗希投手を総移動距離2.5万キロにわたり密着。ご縁あってか2020年から千葉ロッテ担当に。2023年から埼玉西武担当。
日本の全ての景色を目にするのが夢。22年9月時点で全国市区町村到達率97.2%、ならびに同2度以上到達率48.2%で、たまに「るるぶ金子」と呼ばれたりも。