お母さんは舞妓Haaaan!!! 西武・長谷川信哉のヒッチ改革/連載〈27〉

球界のホープたちは酸いも甘いも味わいながら、長いペナントレースの終盤を迎えています。西武長谷川信哉内野手(21)もその1人。内野手登録ながら外野手として起用され、走攻守にポテンシャルの高さを感じさせています。京都育ちで母は元・舞妓(まいこ)さん。笑顔がまぶしいスター候補生のインタビューをお送りします。

プロ野球

サヨナラのソロ本塁打を放ち、チームメートからウオーターシャワーで祝福される=2023年6月7日

サヨナラのソロ本塁打を放ち、チームメートからウオーターシャワーで祝福される=2023年6月7日

◆長谷川信哉(はせがわ・しんや)2002年(平14)5月17日、京都府生まれ。中学時代は嵐山ボーイズ所属。敦賀気比では2年春に投手から野手に転向。2年夏に甲子園出場。20年育成ドラフト2位で西武入り。22年7月2日に支配下選手登録され、同日ソフトバンク戦でプロ初出場。183センチ、85キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸670万円。

6月7日中日戦 サヨナラソロ

――今季ここまでの満足度はいかがですか?

長谷川去年よりは全然やれているかなという実感はあるんですけど、でも一流の選手を目指していく上でまだまだ足りないなというところはありますね。

――走攻守でアピールする中で、最も「長谷川信哉らしかったプレー」はどれだと思いますか?

長谷川自分らしい…うーん、サヨナラホームラン(6月7日の中日戦の9回に、祖父江からサヨナラ2号ソロ)じゃないですかね。何としてでも試合を決めると。塁に出てというよりは、自分が決めるという思いで入りました。

サヨナラのソロ本塁打を放ち、松井稼頭央監督とタッチ=2023年6月7日

サヨナラのソロ本塁打を放ち、松井稼頭央監督とタッチ=2023年6月7日

――今年で3年目。高校当時、育成契約でのプロ入りに不安はなかったですか?

長谷川正直不安もあったんですけど、打者で入る以上、西武はやっぱり打つというイメージがあったんで。僕としてはいいところに入ったんじゃないかなと思いました。

――プロになって育成から支配下となり、1軍出場を増やしていますが、成長したのはどこだと思いますか?

長谷川打撃じゃないですかね。1年目でプロの球に苦労して、対応しきれなかったんですけど、去年の秋くらいからだんだんと良くなっていって。なんか、打つイメージがわいてきて。きっかけですか? 厳しい練習に耐えたことじゃないですかね。

――野球を始めたきっかけはどんな感じですか?

長谷川5つ上の兄が地元の少年野球でやってて、そこに自分はゲーム機を持ってグラウンドに行ってたんですけど、その時の監督から「明日からグラブとバット持ってこい」って言われて。

支配下選手となり背番号「63」を披露=2022年7月

支配下選手となり背番号「63」を披露=2022年7月

――ゲームは何を?

長谷川たぶんポケモンかなぁ。(ニンテンドー)DSです。

――お母さんと一緒に?

長谷川お父さんもコーチやってて、そうなるとお母さんも保護者として見に行かないといけないので、家が空くことになるので僕を一緒に連れてって。

初めて会ったプロ野球選手は…

――お母さんは京都で舞妓(まいこ)をされていたんでしたね。

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1980年11月、神奈川県座間市出身。法大卒、2003年入社。
震災後の2012年に「自転車日本一周」企画に挑戦し、結局は東日本一周でゴール。ごく局地的ながら経済効果をもたらした。
2019年にアマ野球担当記者として大船渡・佐々木朗希投手を総移動距離2.5万キロにわたり密着。ご縁あってか2020年から千葉ロッテ担当に。2023年から埼玉西武担当。
日本の全ての景色を目にするのが夢。22年9月時点で全国市区町村到達率97.2%、ならびに同2度以上到達率48.2%で、たまに「るるぶ金子」と呼ばれたりも。