【緊急】西武の監督交代…金子真仁記者のエッセー。結び2文に込めた番記者OBの願い

西武は26日、松井稼頭央監督(48)の途中休養を発表しました。就任2年目、45試合を終えて15勝30敗。球団説明は「双方協議」。これ以上ダラダラとは進められない状況での、球団側の「決断」でした。担当記者として見てきた松井ライオンズの1年半を振り返ります。

プロ野球

◆松井稼頭央(まつい・かずお)1975年(昭50)10月23日、大阪府東大阪市生まれ。PL学園では投手として甲子園に出場。93年ドラフト3位で西武入団。内野手に転向し、最多安打2度、盗塁王3度、98年MVP。02年トリプルスリー達成。03年オフにFAでメッツ移籍。06年途中にロッキーズへ移籍し、07年ワールドシリーズ出場。アストロズ時代の09年に日米通算2000安打を達成。11年に楽天入団。18年に西武復帰し、同年引退。2軍監督、1軍ヘッドコーチを経て23年から1軍監督。右投げ両打ち。


◆渡辺久信(わたなべ・ひさのぶ)1965年(昭40)8月2日生まれ、群馬県桐生市出身。前橋工で1年夏に甲子園出場。83年ドラフト1位で西武入団。最多勝3度、最高勝率1度、最多奪三振1度。96年6月11日オリックス戦で無安打無得点。97年オフに戦力外となり、ヤクルト移籍。99年から台湾で選手兼任コーチを務め、01年現役引退。04年2軍投手コーチで西武復帰。2軍監督を経て、08年から1軍監督。就任1年目で日本一となり、正力松太郎賞。13年まで監督を務め、19年からGM。右投げ右打ち。

■「またどこかの球場でお会いしましょう」

ベルーナドーム周辺に強烈な夕立が降ったのは、5月21日、ロッテ戦に敗れた直後だった。

渡辺久信GM(58)が階段を上ってきた。「ひや~っ」と笑う。目が合う。傘があることをアピールする。「ラッキー!!」。いつでも豪快な人だ。

雨粒が強く、ほとんど何も聞こえない。水たまりに近い足元を歩く。「大変ですね」と話しかける。「大変だよ。大雨も、チームも…」。その後質問を続けても、変な感じではぐらかされる。どこか妙。

「ビッグニュースあるよ。スクープになるから言わないけど!」

たまにそんな冗談を飛ばし、本当は特に何もないことばかり。だから言葉少ななことにもっと敏感になるべきだったが、雨が強すぎてそんなことも考えられなかった。GMの愛車のそばに着いた。

「今日はもう帰ろう。じゃあね」

「またどこかの球場でお会いしましょう」

アマチュア野球担当として神宮球場などでお会いする機会もけっこうある。でもまさか、監督代行兼任として、ユニホームを着たGMに球場で会うことになるとは…。

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1980年11月、神奈川県座間市出身。法大卒、2003年入社。
震災後の2012年に「自転車日本一周」企画に挑戦し、結局は東日本一周でゴール。ごく局地的ながら経済効果をもたらした。
2019年にアマ野球担当記者として大船渡・佐々木朗希投手を総移動距離2.5万キロにわたり密着。ご縁あってか2020年から千葉ロッテ担当に。2023年から埼玉西武担当。
日本の全ての景色を目にするのが夢。22年9月時点で全国市区町村到達率97.2%、ならびに同2度以上到達率48.2%で、たまに「るるぶ金子」と呼ばれたりも。