【西武FA戦略】「ハマのガッツマン」桑原将志決意「人生、やっぱなんかの縁」/中編

過去に21選手がFA宣言でチームを去って行った西武に、一気に2人の「FA戦士」が加わりました。間もなくシーズンも開幕。2人はなぜ西武移籍を選んだのか―。全3回でお届けします。DeNAから加わった桑原将志外野手(32)の場合は―。

プロ野球

◆桑原将志(くわはら・まさゆき)1993年(平5)7月21日、大阪府生まれ。福知山成美から11年ドラフト4位で横浜(翌年からDeNA)入団。16年からレギュラーに定着し、17年全試合出場。18年7月20日阪神戦でサイクル安打。24年日本シリーズでは5試合連続打点を記録して日本一に貢献し、シリーズMVP。ゴールデングラブ賞2度(17、23年)。24年プレミア12日本代表。通算1239試合、1053安打、打率2割6分7厘、74本塁打、322打点、99盗塁。今季推定年俸1億2000万円。174センチ、80キロ。右投げ右打ち。

25年12月22日、西武入団会見で広池球団本部長に帽子をかぶせてもらいガッツポーズ

25年12月22日、西武入団会見で広池球団本部長に帽子をかぶせてもらいガッツポーズ

「僕のためにそこまで準備していただいて…」

FA宣言は初めてのことだ。FA交渉も初めてのことだ。

広池本部長がリポート用紙20枚のプレゼン資料を準備しているなんて、実際に目にするまで知るよしもなかった。

広池本部長が3時間前から待っていたなんて、記事で読むまで知るよしもなかった。

桑原は言う。

「いやもう、僕のためにそこまで準備していただいて、これ以上にありがたい話はないかなと思います。今は、そういう方だろうなと思いますけど」

3月10日、阪神とのオープン戦で内野安打を放つ

3月10日、阪神とのオープン戦で内野安打を放つ

「ワクワクしてましたよ、僕」

初めて桑原に会った時は「僕が一番緊張してたんで」と交渉の席を振り返った。数週間後に同じことを尋ねると「そんなこと言いましたっけ?」と笑い「緊張してたんかな?」と斜め上を向いて笑った。

どちらでもいい。でも桑原にとっては人生を変える場になった。

「ワクワクしてましたよ、僕。こればっかりは全員、プロ野球選手になっただけじゃ経験できることではないので。僕も今回、いろんな方のおかげでそういう経験をさせてもらって」

福知山成美(京都)から、11年ドラフトで横浜(翌年からDeNA)の4位指名を受け入団。10年以上かけて「ハマのガッツマン」という大きな存在を確立させた。

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1980年11月、神奈川県座間市出身。法大卒、2003年入社。
震災後の2012年に「自転車日本一周」企画に挑戦し、結局は東日本一周でゴール。ごく局地的ながら経済効果をもたらした。
2019年にアマ野球担当記者として大船渡・佐々木朗希投手を総移動距離2.5万キロにわたり密着。ご縁あってか2020年から千葉ロッテ担当に。2023年から埼玉西武担当。
日本の全ての景色を目にするのが夢。22年9月時点で全国市区町村到達率97.2%、ならびに同2度以上到達率48.2%で、たまに「るるぶ金子」と呼ばれたりも。