「『焦りはありますか』となんで聞くんですか」2軍スタート巨人増田陸の逆質問

1月26日、巨人は春季キャンプの1軍、2軍の振り分けを発表しました。1軍メンバーが2月1日の開始に備えて一足先に宮崎入りする中、記者はジャイアンツ球場(川崎市)に向かいました。2軍スタートの選手たちは後日の出発。どんな感情を抱き、キャンプへ向かうのか。そこで、増田陸内野手(25)から返ってきた答えは…。

プロ野球

★増田陸選手が語った主な内容

  • なぜ、その質問を? 記者に純粋な逆質問
  • 常に自分より上がいた野球人生 好きな言葉は…
  • バリカン、キャンプに持っていった方がいいですか?

◆増田陸(ますだ・りく)2000年(平12)6月17日生まれ、大阪市出身。明秀学園日立(茨城)から18年ドラフト2位で巨人に入団。22年5月6日ヤクルト戦(東京ドーム)で1軍デビュー。昨季は自己最多87試合に出場。通算160試合、96安打、打率2割3分5厘、10本塁打、37打点、2盗塁。178センチ、85キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸2600万円。

力強くバットを構える増田陸

力強くバットを構える増田陸

「『焦ってます』っていう選手っていましたか」

こちらが言葉に詰まった。

「『2軍スタートで焦りはありますか』という質問って、なんでみんな聞くんですか」

増田陸の口調に不快の色は一切なく、報道陣からの問いかけが純粋に疑問だったのだろう。

丸刈り頭にニコニコの顔には、無邪気さものぞいた。

実際、この日のジャイアンツ球場で、他選手に幾度か同様の質問をしていた記者は、思わず返答に困った。

確かに、なぜだ。逆に質問されて、はたとする。

考えた。

2日前の1月26日、公に春季キャンプの1軍、2軍の振り分けが発表されていた。さらに、前日には先乗り合同自主トレ組=1軍が宮崎へと移動していた。

オフ期間、昨年まで選手が所属していた軍の隔てなく、きたるシーズンへの自主トレの練習拠点となっていたジャイアンツ球場。

この日、この場所にいるということは、2軍以下スタートが決まっていることを意味する。

昨年4月に野球担当となり、プロ野球には絶対的な1軍と2軍の差があると感じていた。収入面、注目度、何を取っても違う。

オフ期間、その差があいまいになっていたジャイアンツ球場は、春季キャンプ開始間近となり、再びプロの世界の厳しい現実が如実に表れる空間になっているはずだ。

明確な1軍と2軍の線引き。

そんな想像を働かせ、球場へ向かう坂を登っていた。

同時に、その現実がのしかかるからこそ、「焦り」につながるのではないかという疑問があった。

その臆測で話を聞いていたところだった。

「『焦ってます』っていう選手っていましたか」

増田陸は、そう逆質問を重ねた。

たしかに。それまでに、幾人かに聞いてきたが、相当の発言をする選手はいなかった。

見当違いだ。

「チーム坂本」で沖縄自主トレ。右端が増田

「チーム坂本」で沖縄自主トレ。右端が増田

負けない気持ち

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2008年入社後にスポーツ部(野球以外を担当します)に配属されて17年。25年4月に初の異動で野球部へ配属となりました。競技経験はありませんが、現在は息子が通う少年野球チームで“球拾い”コーチとして奮闘中。記者としても、様々な話題を拾います。ツイッターは@KengoAbe_nikkan。二児の父です。クラフトビール好きです。