【佐藤駿の言葉】予定になかったルッツ…跳べたのはみんなの応援のおかげ/八戸国体

4大陸選手権(2月、米国)への最終調整の場でもあった国民体育大会は、佐藤駿に前向きな悩みを残しました。不振からショートプログラム(SP)では回避した4回転ルッツを、フリーでは見事に成功。仲間の声援も後押しに、SP4位から逆転優勝を果たしました。課題のSPをどんな構成で4大陸選手権へ挑むか、思案していきます。大島光翔と組んだ埼玉代表は2位に入りました。

フィギュア

〈八戸国体 成年男子シングル:優勝 都道府県対抗:2位〉

国体成年男子シングル上位成績


順位選手SPフリー合計
1佐藤駿77.92175.20253.12
2山本草太82.12152.08234.20
3壷井達也70.43157.70228.13
4友野一希82.50137.89220.39
5森口澄士79.39136.76216.15
6吉岡希67.72147.17214.89
7大島光翔64.24142.50206.74
8本田ルーカス剛史71.31133.89204.99

■佐藤駿 国体フォトコレクション■

成年男子の表彰式の後に記念撮影する、左から、個人2位の山本、1位の佐藤、3位の壷井

成年男子の表彰式の後に記念撮影する、左から、個人2位の山本、1位の佐藤、3位の壷井

「悩んでます。ほんとにショートはどうしていいか」/SPを終えて

――演技を振り返って

佐藤 6分間練習であまり足が動いてない感じだったので、そのまま本番にいってしまったかなという感じです。

――冒頭の4回転フリップ(回転不足で3回転に)はどのように評価してますか

佐藤 フリップをやってみて、やっぱりまだまだ難しいなと感じて。本番でまだショートに入れたことがなかったので、今回ちょっとやってみようと思ったんですけど。すごい力が入ってしまっていて、良くなかったかなという感じでした。

――その後の影響はありましたか

佐藤 トリプルアクセルはちょっと6分間ですごい氷にはまってなかったので、練習のまま試合に出た感じでした。

――フリップはこれからも続けますか

都道府県対抗の表彰式でユニークな登場をする佐藤(右)と大島

都道府県対抗の表彰式でユニークな登場をする佐藤(右)と大島

佐藤 今日ちょっと入れてみたんですけど、まだ難しいなと感じて。ちょっと入れるか悩んでいるんですけど、まだフリップの練習が足りないなと感じてます。入れようと思ったのは今週の水曜日ぐらいです。ルッツがはまってなくて、ちょっと調子悪かったので、フリップを4大陸に向けた挑戦で入れようと思って入れたんですけど、まだ難しいなと思いました。

――昨日の公式練習では決まっていましたね

佐藤 練習とはまた違うものがあって、そこが難しいと感じたかなと思います。

――試合が続いていると思いますが、調整面での難しさは

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スポーツ

阿部健吾Kengo Abe

2008年入社後にスポーツ部(野球以外を担当します)に配属されて15年目。異動ゼロは社内でも珍種です。
どっこい、多様な競技を取材してきた強みを生かし、選手のすごみを横断的に、“特種”な記事を書きたいと奮闘してます。
ツイッターは@KengoAbe_nikkan。二児の父です。