【箱根2025ワセダを追う〈3〉】バラバラだったチームが 主将・伊藤大志の4年間

箱根駅伝で歴代2位の13回の優勝を誇る早稲田大学競走部。第101回大会では総合4位と上位争いを繰り広げ、11年大会以来の総合優勝へ、名門復活を印象付けた。22年6月に就任したOBの名ランナー花田勝彦監督(53)による、再建の歩みに密着して3季目。今季は「復権前夜」と題した箱根路を描く集中連載で、変革の現在地に迫る。第3回は主将の伊藤大志(4年)の奮闘の日々。葛藤を抱えながら、チームに残したかったものとは-。(敬称略)

陸上

24年12月14日に行われた取材会で決意を語る伊藤主将

24年12月14日に行われた取材会で決意を語る伊藤主将

2年前から見せていた片鱗、俯瞰する視座でチームを分析

大手町の読売新聞ビルはこの日だけ、ランナーであふれる。

1月3日の午後2時過ぎ。

施設内の大ホールで閉会式を終えた選手が続々と取材に割り当てられた下層フロアを通過し、決められた時間内で報道陣に応対していく。

今年は下位から順に進み、そのつど拡声器の説明が響いた。

「○○大学を取材ご希望の方、取材時間の目安は15分間でお願いします」

総合4位の早稲田の到着の案内が流れたのは、しばらくの後だった。

下りエスカレーターに臙脂(えんじ)のジャージーを着た選手たちの姿が見えた。

それから約30分ほどが経過した頃だろうか。

「いやあ、話しすぎちゃいましたね」

伊藤は少し照れたように、しかし冗長である自分に自覚的に、少しいたずらっぽいほほ笑みをこちらに向けた。

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2008年入社後にスポーツ部(野球以外を担当します)に配属されて17年。25年4月に初の異動で野球部へ配属となりました。競技経験はありませんが、現在は息子が通う少年野球チームで“球拾い”コーチとして奮闘中。記者としても、様々な話題を拾います。ツイッターは@KengoAbe_nikkan。二児の父です。クラフトビール好きです。