競輪選手には、冬季移動という風習がある。降雪地帯に住む選手が冬場の練習環境を求めて一時的に拠点を移動するシステムだが、これに倣って“同期移動”が流行するかもしれない。
古性優作のもとへ出向いて岸和田バンクで鍛錬を積んだ阿部力也が、5月の名古屋日本選手権でG1初の決勝進出に成功したのは記憶に新しいところ。もちろん本人の努力があってこそだが、同期の古性とのトレーニングが結実したであろうことは想像に難くない。公私をともにすることで、勝者のメンタリティーを吸収できることも収穫だろう。
来年2月にG1全日本選抜の開催を控える熊本競輪場では、10月から改修工事が始まった。バンク練習をベースにする西島叶子(30=熊本)にとっては、競輪場が使用できないのは痛手だ。そこで、同期の国村美留莉を頼って山口県の防府競輪場に“同期移動”している。山口支部には7人のガールズ選手が所属。さらには、清水裕友ら男子の一線級ともバンクに入れるなど環境は抜群だ。「やっぱり、別地区のガールズと一緒に練習できるのは刺激になりますね。熊本にいる時と同様に男子選手に付けさせてもらい、気付いたことを教えてもらったり、質問したら丁寧に教えてもくれます」と充実の日々を過ごしている。
冬の足音が聞こえ、選手の移動も活発になる時期を迎える。当然、移動先が出走表に記載されることはないので紙面やネット記事などでチェックしてほしい。























