女子ボートレーサーの魅力を紹介する「ビューティフル・ボートレース」。今回は大広咲季(24=香川)。

国立大農学部出身。タンパク質の研究をしながら、漕艇部でボートを漕いでいたという体育会系“リケジョ”。大学院に進学するつもりが、クイーンズクライマックスを見て人生一変! デビュー2年目、彼女の素顔に迫ります。


大広咲季
大広咲季

-ボートレースとの出会いは

大広咲季(以下大広) 丸亀市生まれです。父が好きで見に行っていた。中学校の時になりたいなと思ったけど、そんなに本気じゃなかった。それで、大学に行きました。

-国立大学の理系

大広 岡山大学農学部です。農芸化学コース。たんぱく質の研究をしていました。生物、化学が得意。将来は食品系の企業に行くつもりでした。

-レーサーになると決めたのはいつ

大広 大学院に行こうと思っていました。その時に、今井美亜さんのクイーンズクライマックス優勝を、リアルタイムではないけど映像で見た。「やっぱり自分にはこれなのかも」って思った。大学3年の時です。それからはボートに“全振り”。大学院に行く勉強はもうしなかった。養成所、落ちたらやばかったです。1回で通りました。

-両親は反対

大広 「何を考えとん」って言われました。本当にどうしたの? って感じ。父は結構、喜んでましたけど、母はびっくりして、あきれてました。


大学の漕艇部時代のひとコマ。日々、“ボート”の練習に明け暮れた
大学の漕艇部時代のひとコマ。日々、“ボート”の練習に明け暮れた

-大学時代は漕艇部

大広 小中高とずっとバレーボールをしてました。違うことやってみようと、漕艇部に入部した。しんどかったけど、楽しかったです。朝、4時とかに起きて川にいってました。一生懸命こいでました。モーターボート見て、「こがんでええやん!」って。初めて乗った時、こがなくても動いているのが衝撃でした。「動いとる~めっちゃ楽~」って(笑い)。

-漕艇部の仲間は応援している

大広 私が選手になって喜んでいます。ボート部の同期で、自分を見て目指しだして養成所に入った子もいる。私は養成所の試験を大学4年の5月に受けました。大学を休学して養成所に行った。復学して(昨年の)3月に卒業した。1年遅れです。


仲のいい同期・登みひ果(左)とのショット。オフもボート三昧?
仲のいい同期・登みひ果(左)とのショット。オフもボート三昧?

-オフの過ごし方は

大広 最近、250CCのバイクを買いました。ツーリングに行ったりしてます。

-どんなレーサーになりたい。

大広 クイーンズクライマックスを見て選手になりたいと思ったので、いつか自分もそこに行きたい。

-ボートレースの魅力

大広 たくさんあります。とにかく一生懸命、頑張ります。私のことを覚えてください!

-選手になって、ご両親の反応は

大広 応援してくれています。強くなって、企業で研究者になるよりも、こっちの方が稼げるぞって親に言えるように頑張ります!

※次回は2月14日更新予定


同期と旅行を楽しむ。前列中央が大広咲季、右は登みひ果
同期と旅行を楽しむ。前列中央が大広咲季、右は登みひ果

◆大広咲季(おおひろ・さき)1999年(平11)11月22日、香川県丸亀市生まれ。131期生として22年11月の丸亀でデビュー。初勝利は23年4月の平和島ヴィーナスシリーズ。国立大理系出身の才媛。同期は石本裕武、登みひ果らがいる。159センチ、47キロ。血液型O。