佐藤大佑(33=東京)が2日目5R、2コースから持ち味の鋭いまくりを決めて今節初勝利を挙げた。

「スタート展示から1枠の浦田信義さんも良さそうだった、ホーム追い風で安定板付いているから、展示ではまくれないなあと思ったんですけどね。バックの伸びはすごいですね~」伸び寄りに調整した22号機を駆って気合の2コース握りマイが功を奏した。

4月末が審査締め切りだった2024年後期適用勝率は6・10。4月末に住之江ボートの追加あっせんを受けてA1級残留勝負駆けに挑んだものの久々にA2級陥落となってしまった。それで今期、テーマにしていることがあるそうだ。それは繊細なレバー操作。「父親(元競輪選手の佐藤晃三さん)にも言われたんです。『お前はゼロ、100しかできてない』って(苦笑)。外、外を回るのは通用するが、小回りとか…。レバーをハーフで握って上がりタイムが出る乗り方の方が上で通用するって。そこはSGに出る上の人たちはすごいじゃないですか。今期はレバー操作を考えたい。特に1、2号艇でのレバー操作。そこが課題って見えているんで。年齢的にもちょうどいいかも。課題は明確です」。

2日目は2枠と繊細なレバー操作を慣らすには絶好の枠番ではあったが…。「2コースで繊細なレバー操作の勉強チャンスだったんですけど、気付いたら握ってました(笑い)。本能には勝てないですが、でも正解でしたね。行けると思ったんでしょうね」展開を見極めて豪快に握りマイを披露した佐藤。もちろん、次走以降の内枠では臨機応変に立ち回りレバー操作を意識して走っていくつもりだ。

初弟子の藤井太雅(21=東京)が平和島ボートに出でおり、今期からスロー枠に入って奮戦中だ。「4日に(スタートタイミング)コンマ03でまくっていたでしょ? 03ってのは(スタート早過ぎて)いただけないけど。彼は今期からスローに入るようになったけど、それで最初の節で勝ったのなら、ね。とりあえず、けがなくスロー進入にも慣れてくれれば。彼は前期、事故点過多で苦しんだから、あまり事故するのはやめようぜ、とは伝えたんです。(4期通算勝率カウント開始まで)あと1年あれば、勝率も、ね。たぶん、彼は化けると思います。ターンも非凡なものを持ってきている。(東京支部で)練習に出ている回数は断トツだと思います。空いてるときは常滑、蒲郡までいって練習にいく。もちろん戸田も。練習は行けるところにいく。とにかく練習に行くから、やる気を出させることをしなくていいので、そういう面で楽です。勝手に頑張るので。あれやれ、これやれ、はなるべく言わないようにしています。なるべく自由にしている方が伸びるので」この時は弟子を思う師匠の顔つきに。

自身は3日目が準優勝負駆け。得点率ボーダー7・00想定だと2走12点必要だ。幸い10Rは1枠だけに、前半6R5枠で好走し、後半レースを逃げて予選突破を図る。