瓜生正義が、年末のグランプリ出場へがけっぷちの勝負駆けに臨む。前検時点で賞金ランク22位。30日間のフライング休みを控えており、11月の下関チャレンジCは出場できない。昨年GP覇者のプライドにかけても、凡退は許されない。

 機艇の悪さにも慌てなかった。手にしたエンジン複勝率が28・7%、ボートは同26・8%。抽選運は良くなかったが、22号機は前節の川島圭司がセット交換(ピストン2個、リング4本、シリンダーケース)をはじめ、本体を大整備。「いろいろとやってくれているので、期待しています」と表情は明るかった。

 後がない戦いでも自然体で臨む。「1年間、そこ(グランプリ出場)を目標にしてやってきたし、出たいな~という気持ちはある。だけど、気合を入れ過ぎてもってところはある」。このマイペースな振る舞いが、瓜生の魅力だ。

 準備は問題ない。スタート事故罰則のため、90日間のフライング休みが明けた後、一般戦を5節走った。「大きな舞台(SGは5月オールスター以来)は走っていないけど、ペラは万全の態勢で臨める。不安な要素は1つもない」。ダービーは過去3回優勝と好相性。初日メイン12Rドリーム戦は夢をつなぐための第1歩。4枠=4コースから軽やかに突き抜ける。【津波謙次】