止まらない涙は同じでも昨年とは違う。小林優香はカクテル光線に、いつまでも輝いていた。

 最強女王の誕生を背負った昨年はスタートで後方になって失敗した。「今年は前の方で」と3番手キープから最終2角まくりで悲願の頂点に立った。優勝賞金1000万円は「我慢していた抹茶のアイスを自分で買います」ととぼけたが本心は違う。今年ナショナルチームを辞した。来年は単独で海外武者修行を行うことを明らかにした。「あっせん調整して早い時期に本場でゼロから鍛え直す」。東京五輪代表を目標にV賞金を投資して世界に挑む。【大上悟】

 ◆小林優香(こばやし・ゆうか)1994年(平6)1月18日、佐賀県鳥栖市生まれ。熊本市立必由館高卒。競輪学校106期生で在校1位。14年5月岸和田デビューから最多22連勝。通算成績は118戦111勝。通算獲得賞金4434万9000円。164センチ、67キロ。家族は両親。