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 4月9日の伊東競輪は、A級は藤原俊太郎選手(22=岡山)、S級は小川真太郎選手(25=徳島)の優勝で幕を閉じました。

 藤原選手は後方からの一気のまくりでA級1、2班初優勝。スピードとその持続力が素晴らしく、166センチの体のどこにそんな力が備わっているのか不思議です。近い将来、S級でも活躍すること必至の逸材とみました。

A級1、2班初優勝を飾った藤原俊太郎(撮影・栗田文人)
A級1、2班初優勝を飾った藤原俊太郎(撮影・栗田文人)

 小川選手は四国4人の固い結束のもと、門田凌選手の先行に乗って最終ホームからの番手まくりでV。前検日は「伊東は苦手」と話していましたが、すっかり得意バンクになったはず。現在の四国輪界の充実ぶりが伝わってくる圧勝劇でした。

2場所連続Vを決めた小川真太郎(撮影・栗田文人)
2場所連続Vを決めた小川真太郎(撮影・栗田文人)

 さて、今回の伊東は「南関リレーナイター」と冠して、1R発走が午前10時33分、最終11Rが午後2時47分という、異例の前倒しというか圧縮開催でした。これはファンに、伊東F1→川崎のナイターG3(1R午後3時35分)へとスムーズに移行してもらおうという新施策。伊東市観光経済部の福西淳競輪事業課長を訪ねました。

 福西課長 これまでG3開催時に同地区でF1を開催することは他地区も含めてなかったと思います。今回は「リレーカーニバル」として、同じ南関の川崎G3にスムーズにバトンを渡したい、という考えでチャレンジしてみました。まだまだ見直すべきことはたくさんあるでしょうが、守りではなく攻めの姿勢でお互いの事業拡大をしていこうと考えています。今後は他地区のナイターG3も増えていくでしょうし、同じナイター場、同じ競輪界として、前向きに相互協力していきたいと思っています。

伊東競輪の未来を熱く語る福西淳課長(撮影・栗田文人)
伊東競輪の未来を熱く語る福西淳課長(撮影・栗田文人)

 レース間隔が以前より縮まったことで、選手を始め、審判、番組、選手管理といった現場関係者、そして我々報道陣がかなり慌ただしくなったことは確か。今回はなかったものの、大量落車などアクシデントがあったときの対応などにも心配は残ります。また、笑い話ですが、遠方の選手の中には、最終レースが早くなっているとは知らず、最終日に帰郷するのは時間的に無理とみて、その日のホテルを予約してしまった人もいました(事前にメールで通知されていましたが…)。

 今後は伊東1Rの発走時間を早めるとか、伊東を10R制にするなど検討の余地はあるでしょう。ただ、実際、伊東での川崎G3初日の売り上げは昨年比かなりのプラスで、特に1Rは昨年の3倍近い数字が出たといいます。いろいろ意見はあるでしょうが、旧態依然では輪界発展は難しい。新しいことにチャレンジしていく姿勢は支持したいと思います。【栗田文人】