はじめまして、競輪歴31年目に入った田中聖二です。「吉岡、神山時代」に競輪担当記者をしていました。現在は担当ではないため検車場などバックステージには入れませんが、少しでも競輪に関して発信できればと思い、このコラムに参加させてもらいました。

映画「ガチ星」の公開イベントでポーズを取る4人。左から佐藤龍二、主役の安部賢一、江口カン監督、石井毅(18年5月18日撮影)
映画「ガチ星」の公開イベントでポーズを取る4人。左から佐藤龍二、主役の安部賢一、江口カン監督、石井毅(18年5月18日撮影)

 18日、映画「ガチ星」(江口カン監督)の公開記念イベントを取材した。監督、主人公の浜島浩司を演じた俳優安部賢一、現役競輪選手の佐藤龍二(29=神奈川)、石井毅(44=神奈川)によるトークショーは爆笑だった。

息の合った掛け合いでトークショーは爆笑だった。左から石井毅、佐藤龍二、安部賢一、江口カン監督(18年5月18日撮影)
息の合った掛け合いでトークショーは爆笑だった。左から石井毅、佐藤龍二、安部賢一、江口カン監督(18年5月18日撮影)

 競輪学校時代やレースでのエピソードなど、歯に衣を着せぬ佐藤のトークに会場は大いに沸いた。佐藤は1戦1戦全力を尽くす私の好きな選手。イン粘りも得意だ。派手なガッツポーズも有名で「以前、2着でもやってしまいました」と頭をかいていた。26歳離れているが、誕生日(6月25日)が同じだし、これからも車券で応援します。佐藤と石井は「公開を楽しみにしています。映画を見たら、競輪場に遊びにきてほしい」とアピールしていた。

安部賢一(左)はローラーで自転車をこぎ、時速64キロを記録。主人公を演じた脚力を披露し会場はどよめく。若いころは競輪選手を目指した(18年5月18日撮影)
安部賢一(左)はローラーで自転車をこぎ、時速64キロを記録。主人公を演じた脚力を披露し会場はどよめく。若いころは競輪選手を目指した(18年5月18日撮影)

 映画の内容はプロ野球から戦力外通告を受け、自堕落な生活を送っていた主人公が競輪界に飛び込み奮闘する様を描いている。数シーンを見たが、タイトルどおりガチだ。レースシーンは迫力満点だった。

 イベントの最後に安部はローラー台で自転車をこぎ、時速64キロを記録した。プロの佐藤が80キロだったから相当速い。「この作品にすべてを懸けました。ぜひ劇場に来てほしい」と熱いメッセージを残した。

佐藤龍二はローラーで時速80キロを出す。来期はS級1班。大暴れに期待(18年5月18日撮影)
佐藤龍二はローラーで時速80キロを出す。来期はS級1班。大暴れに期待(18年5月18日撮影)

 江口監督は「6年前に企画して何とか実現しました。競輪好きの人は映画をあまり見ないんじゃないかと周りから言われましたが、そんなことはないと思い、粘ってやっとできました」と感慨深げだった。熱い男たちが作った映画だけに見逃せない。

 26日から東京・新宿ケイズシネマと北九州・小倉昭和館で上映する。その後、全国で順次公開される。私は30日に見にいく予定。後日、感想を報告します。