競輪、楽しんでいますか?

19~21日に弥彦競輪場で「日刊スポーツ賞」が行われた。

「もう歯は大丈夫」で復活Vを果たした鈴木美教(撮影・栗田文人)
「もう歯は大丈夫」で復活Vを果たした鈴木美教(撮影・栗田文人)

ガールズは長期欠場明けの鈴木美教が注目の的で、復帰戦こそ2着に敗れたものの、その後は連勝して見事に優勝を飾った。6月小倉の落車で肺挫傷と前歯が2本折れる重傷。そこからはい上がっての復活劇に、今後への期待が大いに膨らんだ。昨年のガールズグランプリメンバーの再始動は、名古屋オールスターのガールズドリーム、アルテミス賞組にとっても、いい刺激になるはずだ。

地元で決勝3着と健闘した加瀬加奈子。Tシャツの「I♡MAI」のMAIはもちろん愛娘米(まい)ちゃんのこと(撮影・栗田文人)
地元で決勝3着と健闘した加瀬加奈子。Tシャツの「I♡MAI」のMAIはもちろん愛娘米(まい)ちゃんのこと(撮影・栗田文人)

その鈴木以上に注目されたと言っても過言ではないのは、地元の加瀬加奈子だ。出産後、初の地元戦で見事に決勝進出。その決勝でも前前に踏んで3着と、しぶとく車券に絡んだ。2月に生まれた長女の米(まい)ちゃんについて「かわいくて、かわいくて。(開催中はできないが)電話をかけたい。まだ話はできないけど…」と母の顔も見せつつ、レースでは随所に勝負師としての走りを見せてくれた。

ちなみに、当方が弥彦の前に取材に出向いた函館ミッドナイトでは、2度目の出産から復帰後3場所目の田口梓乃が初日から2、2、2着と大健闘したが、デビュー後に出産して勝利を挙げた選手はまだいない。レジェンドとして、加瀬にはこの偉業を近いうちに達成してほしい。

デビュー初勝利を挙げた南円佳(撮影・栗田文人)
デビュー初勝利を挙げた南円佳(撮影・栗田文人)
最終日の21日に3着と好走した出水菜央(撮影・栗田文人)
最終日の21日に3着と好走した出水菜央(撮影・栗田文人)

最終日の21日5Rでは、116期新人の南円佳がうれしいデビュー初勝利を飾り、同じルーキーの出水菜央が初の車券圏内となる3着に入った。ともにまだまだ戸惑いがあるようだが、積極性には見どころがあり、1戦1戦成長していくに違いない。

S級で貫禄の完全Vを飾った伊勢崎彰大(撮影・栗田文人)
S級で貫禄の完全Vを飾った伊勢崎彰大(撮影・栗田文人)

そして、S級は伊勢崎彰大が完全Vを飾った。6月取手の日刊スポーツ賞も同選手が制しており、この時も当方が取材を担当し、このコラムでも紹介させてもらった。日刊スポーツ賞コレクター? というわけではないだろうが、何かと縁のある選手。「最近大きなレースに出られていない悔しさを持って練習している。調子はずっといい」と話しており、今後のG戦線でも大いに注目したい。【栗田文人】

おまけ。弥彦競輪場の隣にある婆々杉。樹齢1000年、樹高40メートル、樹周10メートルの巨木(撮影・栗田文人)
おまけ。弥彦競輪場の隣にある婆々杉。樹齢1000年、樹高40メートル、樹周10メートルの巨木(撮影・栗田文人)
婆々杉の説明(撮影・栗田文人)
婆々杉の説明(撮影・栗田文人)