豊橋でG1全日本選抜が行われているその裏で、長野のホープが2班特昇を決めました。117期早期卒業生の菊池岳仁(19=長野)が宇都宮で3場所連続完全優勝を達成。同じ早期卒業の寺崎浩平に続き、無傷での2班行きを決めました。
準決までは、レース後も息ひとつ乱れることはありませんでした。だが、この日はさすがに息を切らし、優勝インタビューまでに時間を要したほど。「決勝は全開で行くと決めていた」。打鐘4角から踏み出して一気に先頭に立つと、後続に1秒3差。単騎でまるまる1周を逃げ切ったタイムは29秒0。圧倒的な脚力差を見せつけました。
名付けて「信濃の若鷹(たか)」。プロ野球ソフトバンクホークスの大ファンであること、番手の選手が気づかないほど、ノーモーションから一瞬で加速できる力みのないフォームが鷹を思わせます。
夢は「先行でグランドスラム」。現在はナショナルチームBに所属し、併売されていた全日本選抜のレースでは、山崎賢人や松井宏佑らナショナルチームの先輩の勝ち上がりを喜んでいました。
長野出身選手としては伊藤繁さんがオールスターを制していますが、長野所属選手のG1ウイナーは出ていません。信州が生んだスター候補生に今後も注目です。【山本幸史】(長野市出身)